好物頂上決戦【月島 蛍】

中学の先輩と日向。 ページ5

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「お！やっぱり(人1)なのか！同姓同名のそっくりさんかと思ったぜ！」

「そんな人いませんよ〜！やっぱりまだバレー続けてたんですね！」

「ノヤっさん…一体どういうことだ！？」

「よくぞ聞いてくれた、龍！(人1)は俺と同じ千鳥山出身だ！」







ビシッと決めるノヤ先輩は、中学で委員会が一緒だった。

バレーの話をよくしてくれて、試合をちょくちょく観に行ったものだ。

相変わらずの元気良さと、







「…伸びてませんね」

「あん！？身長いくつだ！」

「160.3です」

「…………まけた」






ズゥーンと落ち込むノヤ先輩を、月島くんが嘲笑っていた。

あれ、月島くんこんな笑うんだ。初めてみた…








「ま、まあとりあえず。今日は見学だけだよな？」

「はい、清水先輩の近くで見せてもらいます」

「よし、なら練習再開するぞー。西谷、大丈夫か」

「……」






屍状態のノヤ先輩を、田中さん？だっけ、が回収して、主将の澤村さんの掛け声と共に練習が再開した。


ごめんなさい、ノヤ先輩。←







「あ、あの！私は、」

「あ、仁花ちゃんは明日からだったね、今日はもう大丈夫だよ」

「はいっ、えと、失礼します！亀野さんも！」

「うん、またね谷地さん」







ピシャンと扉が閉められて、谷地さんは帰ってしまった。


私は清水先輩についていって、ドリンクやタオル、スコアなどあれこれ教わる。







「亀野さんは、どうして見学来てくれたの？」

「うーん…刺激を求めて？」

「ふふ、何それ。亀野さんって面白いね」

「そ、そうですか…？」






本気だったんだけどなあ。


部活何に入ろうか迷ってたらどこにも入りそびれちゃって、

うだうだ過ごしてたから、つまんなくて。



何か、面白いことないかなぁって。








「影山ァァァァ！！」

「！？」






試合形式で練習していたとき、

日向くんが突然叫んで、





すごい、飛んだ。


向こうのコートに決まるスパイク。





私と同じくらいの身長なのに、


あんなに、









「…どう？ビックリした？」

「…はい。しちゃいました」







清水先輩は私の答えに、満足そうに笑った。








「(もう一回…いや、何回でも見たい)」









そこからの私の行動は月島くんが驚くほど早く、







次の日にはもう、入部届を手渡していたのだった。

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