真っ赤な林檎。 ページ24
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「(人1)、それ何個目なの」
「3個目！午後の分もちゃんと持っとるよ」
「…胃袋どうなってんの、ねえ」
「知らんわ」
もぐもぐ。
お気に入りの苺ミルクパンを頬張る。
今はちょうど3時間目の後の休み時間。
パンを頬張る私を、隣の席の角名はあり得ない、という目で見つめる。
しゃーないよ、お腹減るもん。
2時間目終わってからも1個食べたんになあ。
あ、もちろん昼休みにはちゃんとまた食堂でご飯食べるよ。
今日は日替わりにしようかな、どうしよ…
「おにぎりもあるで」
「うぉ、ビビったァ…！背後から話しかけんなや」
「いや俺後ろの席やし。ほれ、おかかのおにぎり」
「いや〜！あっち行けアホサム！」
「お前らまじ胃袋バケモンすぎでしょ」
そういえばさっき席替えしたんだった。
もうすぐ夏休みで1学期が終わるのに、このタイミングで。
角名は前に出席順で前後だったけど、今回は左隣。
そして治が私の後ろにくるという、バレー部が固まってしまう結果に。
まあくじ引きだから運だしね。
侑と銀島くんは羨ましい！って言ってたけど私にとっては地獄でしかない。
女子は、また白瀬さんや、って。
いや本当運だからな？こればっかりはどうしようもないじゃん？
それに、私だって。
3日前の出来事のせいで、治を変に意識してしまっている。
だから、離れた席が良かった。
パンを食べながら、角名と話す治をチラリと横目で見る。
…あの後、治はいつも通りに接してきた。
まるで、何もなかったかのように。
あまりの呆気なさに、私は白昼夢を疑った。
あれは私の夢なんじゃないかって。
手首に触れる。
「(でも、これは夢やなかったんや、)」
3日前に治に掴まれた手首は、強く握られたこともあり爪痕が残った。くっきりと。
これは、曖昧にしてはいけない、と。
夢ではなく、ハッキリとした現実なのだと。手首に触れるたびに思い出す。
「トイレ〜」
「おん」
角名がトイレに行ってしまった。
治は、私に視線を向け、ニヤニヤと笑う。
「…なあ、前のこと思い出したん？林檎みたいに顔真っ赤やで。美味そ〜」
「っ、見んといて、」
「自分ホンマにウブやな。まあ反応は悪ないで」
「…それ褒めとらんよな」
調子狂う。
私は下敷きで顔を仰ぎながら、
角名の帰りをひたすらに待った。
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亀さん - 完結おめでとうございます！治最高…………次回作も読ませていただきます！ (2020年4月2日 10時) (
レス) id: 99a2eebfea (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - やまうみ。さん» コメントありがとうございます！初期からのファン…！嬉しいです、私の作品読んでくださってありがとうございます(^ ^) なるほど…おじいさまの名言、必ずやどこかで使わせていただきます！もう少しで完成するので待っててくださいね〜（＾ν＾） (2020年3月31日 23時) (レス) id: 932e8eeb07 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - しぃらさん» コメントありがとうございます！ドSの治による荒治療はいかかでしたか？(^ ^) それはまずい！もう一度宮治の荒治療を受けることをお勧めします(無限ループ)← 死なないで〜…次回作もぜひ読んでくださいね！ (2020年3月31日 23時) (レス) id: 932e8eeb07 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - ルナ・エイヴェルさん» コメントありがとうございます！過呼吸ぎみですけど大丈夫ですかッ(*_*) 結婚します(真顔)← ぜひぜひひっそりとニヤニヤ、キュンキュンしながら読んでください〜(^^) (2020年3月31日 23時) (レス) id: 932e8eeb07 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - 狐さん» コメントありがとうございます！いえいえ！そう言ってもらえるだけで明日を生きる活力になるので大丈夫です← ぜひぜひ、次回作もよろしくお願いします〜(^^) (2020年3月31日 23時) (レス) id: 932e8eeb07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はるか
| 作成日時：2020年3月22日 23時
