時には新鮮さも大事ですが ページ47
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＿＿2日後、朝。
目覚ましをワンコールで止めて、ムクリと起き上がる。
まだ外は薄暗くて、遠くで新聞配達のバイクの音が聞こえてきた。
着替えようと、ぽやぽやしながらパジャマのボタンを外して脱いだ時、思い出した。
『…やっくんにでんわ、』
ベッドサイドに置かれた携帯に手を伸ばして、まだ見るのが辛い液晶画面の光を頑張って目に映す。
1番上にある、"夜久衛輔"のトークを開いて、そこから電話のマークをタップした。
なかなかコール音が止まなくて、やっぱり朝弱いから起きられないのかなぁと、着替えを手に取った時、
プツッ、とコール音が止んで、心臓がドクンと音を立てた感覚がした。
"…しもし、"
『あ…夜っくん？おはよ、私。柳井だけど』
"…(人1)…？はよ、"
『うん、おはよ。大丈夫？起きてる？約束覚えてる？』
"…うっせーな…起きてるって…"
携帯を耳に当てて寝起きの夜っくんの声を耳の奥に注ぐ。
寝起きに矢継ぎ早に疑問符を飛ばした私が相当鬱陶しかったのか、掠れた声で「うるさい」と言われ、普段とは違う夜っくんにビビるどころかキュンキュンしていた。
『起きてるなら電話切ろうか？』
"んー…ダメ"
『なんで』
"…(人1)もちょっと…寝起きの声、してるから新鮮で…もーちょい聞いてたい…"
『…それはずるいんじゃない？』
私だって夜っくんのいつもと違う声を聞いていたい。
まだ知らない夜っくんの姿があるんだって、心を震わせたい。
…でも。
電話越しで"ふふ、"と小さく笑う夜っくんに、私は心を落ち着かせて口を開いた。
『…走りに行けなくなっちゃうよ』
"そうだよな…ダメだって分かってるんだけど…"
『私さっきから下着一枚で電話してるの。早く着替えさせてよ』
"…そういうの報告すんのやめて。想像しちゃうから"
『ふふ、すけべさん、早く起きてよ。夜っくんの家の近くの公園に集合して、一緒に走ろ。
…それで、電話越しじゃないいつもの私の声、聞いてよ』
新鮮なのもいいけど、やっぱり会って声を交わらせるのが1番いい。
そんな私に、夜っくんは目覚めたのか"5分で支度する"と笑って電話を切った。
『…ダメって言ったくせに自分から切ったし』
はぁ、と1人で呆れ笑いして、着替えて家を飛び出す。
待ち合わせた公園で見つけた愛しい姿といつもの声に、私は心震わせて駆け寄った。
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はるか(プロフ) - Lunaさん» コメントありがとうございます！めちゃくちゃ嬉しいです…！これからもそう言っていただけるよう頑張るのでぜひ今後もよろしくお願いします！m(_ _)m (3月22日 1時) (
レス) id: 932e8eeb07 (このIDを非表示/違反報告)
Luna(プロフ) - もう、めちゃくちゃ胸キュンしちゃいました…。ほんと素敵なお話をありがとうございます…！！やっくん、かっこよすぎます！！！ (3月17日 11時) (レス) @page30 id: ae56522889 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - chia.さん» コメントありがとうございます！集合写真はずるいですよね〜…泣くに決まってますよ…本当に… ありがとうございます！更新頑張りますね(*^^*) (3月16日 2時) (レス) id: 932e8eeb07 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - わにゆずさん» コメントありがとうございます！一緒の方いてテンションぶち上がりました（＾∇＾）あれは音駒好きにはたまらんですね！モチベ上がりまくりですよね！どうか勉強に集中出来ますように…(^^) (3月16日 2時) (レス) id: 932e8eeb07 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - 雪さん» コメントありがとうございます！私も夜っくん好きなので書いてて楽しいです(^^) 全然拙くないです！直球で伝わってます！嬉しいです！これからもこの作品をよろしくお願いします！(*^^*) (3月16日 2時) (レス) id: 932e8eeb07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はるか
| 作成日時：2024年3月8日 8時
