今はまだ1番じゃなくとも ページ27
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夜久side
＿＿理性が、「それ以上はダメだ」って言ってる。
でも、じわじわと顔を出した本能が、理性を少しずつ遠ざけていく。
「…抵抗しろって今教えたろ」
『…今は、しなくていい』
「何それ、言ってる意味分かってんのか？」
『分かってるから、言ってる…』
「っ、」
蒸し暑い部屋。(人1)の首から鎖骨に向かって、ツツ…と汗が流れていって、コクリと唾を飲む。
…唇への数センチを埋めれるのは、今しかない。
俺は、本能を諭して、(人1)とくっつけていたおでこを一旦離して手を握った。
「…(人1)が俺と同じ気持ちだったら、って願いながら言うけど」
『うん、』
「…入学式の日、俺の前を通った(人1)を、可愛いなって思った」
『…！』
「だから、仲良くなれて嬉しくて…でも、だんだん欲張って、友達だけでいたくなくなったんだ。
…もっと知りたくて、誰よりも(人1)を知っていたくて、他の男達と仲良くして欲しくなくて、(人1)の言動ひとつで舞い上がって。目を逸らさないで欲しくて、俺を意識して欲しくて…こうやって、(人1)に触れたくて、」
すり、と(人1)の指をなぞって、
抵抗がないことをいいことに、ゆるりと絡ませていく。
「(人1)が、恋よりもバレーしたいって言ってたの、分かるんだよ。俺もそうだから。春高が終わるまでは、バレーに集中したい。
…でも、この気持ちを隠したまま(人1)と関わるのは、もう無理だって思った」
『……』
「…目、逸らさないで。俺を見て、気持ち教えて、(人1)」
我ながら、ずるいと思った。
危機感を持てと言ったくせに、
指先を絡ませて、目を逸らすなと逃げ道を塞ぐ。
…きっと、(人1)なら逃げないと、どこかで分かっているから。
『…私も、仲良くなれて嬉しい、で止まれなかった』
「…うん、」
『誰にでも優しい夜っくんが、私だけに特別、甘かったらいいのに、って…同じ目線で見て欲しくて、他の女の子を見て欲しくなくて…"大事にしたい子"になれたら、夜っくんの特別になれたら、って、何度も思った、』
また(人1)の目から落ちる涙の粒を、解いた手でそっと拭う。
きっと今、お互いの目には、お互いしか映ってなくて。
「…今はまだ、互いにバレーが1番でも。俺は、(人1)が好きだ」
『…うん、私も。そんな夜っくんが、好きだよ』
その瞬間、今までにないくらい幸せになって。
俺達は笑いながら、また床に倒れ込んだ。
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はるか(プロフ) - Lunaさん» コメントありがとうございます！めちゃくちゃ嬉しいです…！これからもそう言っていただけるよう頑張るのでぜひ今後もよろしくお願いします！m(_ _)m (3月22日 1時) (
レス) id: 932e8eeb07 (このIDを非表示/違反報告)
Luna(プロフ) - もう、めちゃくちゃ胸キュンしちゃいました…。ほんと素敵なお話をありがとうございます…！！やっくん、かっこよすぎます！！！ (3月17日 11時) (レス) @page30 id: ae56522889 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - chia.さん» コメントありがとうございます！集合写真はずるいですよね〜…泣くに決まってますよ…本当に… ありがとうございます！更新頑張りますね(*^^*) (3月16日 2時) (レス) id: 932e8eeb07 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - わにゆずさん» コメントありがとうございます！一緒の方いてテンションぶち上がりました（＾∇＾）あれは音駒好きにはたまらんですね！モチベ上がりまくりですよね！どうか勉強に集中出来ますように…(^^) (3月16日 2時) (レス) id: 932e8eeb07 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - 雪さん» コメントありがとうございます！私も夜っくん好きなので書いてて楽しいです(^^) 全然拙くないです！直球で伝わってます！嬉しいです！これからもこの作品をよろしくお願いします！(*^^*) (3月16日 2時) (レス) id: 932e8eeb07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はるか
| 作成日時：2024年3月8日 8時
