血の繋がりよりも先を征く ページ21
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夜久side
「…あんな顔って？」
「あぁ、(人1)お前の後ろにいたから見えなかったのか。いや〜、いい顔してたのにねぇ、見逃しちゃったね夜っくん」
「ドンマイです」
「お前らそのいい笑顔やめろよ」
(人1)が廊下を曲がって行って、完全に姿を消す。
ニヤニヤする黒尾に珍しく赤葦まで乗っかるものだから、思わず肩を殴った。黒尾だけ。
すると、同じように(人1)の後ろ姿をジーッと見ていた木兎が、「(人1)はさ、」と、さっきまでのうるささが幻だったんじゃないかってくらい落ち着いて喋り始めた。
「昔っからあんま笑わない奴でさぁ、バレーのこと以外で表情コロコロ変えんのも見たことなかったんだよな〜」
「それは木兎さんが嫌われてるだけでは…？」
「なっ、俺は嫌われてない！俺は(人1)が好きだし、(人1)も俺のこと好きなの！」
「確かに俺小学校一緒だったし木兎の言ってることは合ってると思うけど、好きに関しては今ここに(人1)がいたら即答で『違う』って言われそうだな」
「そんなこと言っちゃダメ黒尾！」
「う"っ、」
木兎が黒尾の胸をど突いて、あまりの強さに黒尾がよろける。
…大丈夫か、あいつの胸。肩を殴ったのがなんか申し訳なくなった。
「…でも、高校入学してからしばらく経って、久々にシンゾク？で集まって(人1)と話した時、バレーの話じゃなかったのに、笑ったんだよ、あの(人1)が。
ただの他クラスの奴の話だった。でもそいつとの出会いが、(人1)を変えたんだなー、って分かった」
黒尾の方を向いていた木兎の、梟みたいな眼光が俺を射抜いて、思わず一歩後ずさる。
でもそれは一瞬で、パァッと効果音がつきそうなくらい眩しい笑顔に変わった。
「(人1)を変えたそいつが誰なのか、いつか会ってみてーと思ってたんだけど、今(人1)の顔見て分かった。夜っくんだったんだな！いや〜、まさかこんな近くにいたとはな！」
「…俺とは限らないだろ」
「いーや！絶対夜っくんだね！俺の直感がそう言ってる」
木兎はそう言って、俺の肩をポン、と叩いた。
その顔は、末っ子と呼ばれる木兎とは程遠いくらいの優しい兄みたいで。
「(人1)と出会ってくれてあんがとね、夜っくん！」
「…どういたしまして。結局どんな顔してたんだ？」
「内緒！！」
「そこは教えてくんねーのかよ」
まあどうせ(人1)のことだからこんな顔かな、なんて、
木兎よりも知ったつもりで、脳裏に(人1)の顔を思い浮かべた。
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はるか(プロフ) - Lunaさん» コメントありがとうございます！めちゃくちゃ嬉しいです…！これからもそう言っていただけるよう頑張るのでぜひ今後もよろしくお願いします！m(_ _)m (3月22日 1時) (
レス) id: 932e8eeb07 (このIDを非表示/違反報告)
Luna(プロフ) - もう、めちゃくちゃ胸キュンしちゃいました…。ほんと素敵なお話をありがとうございます…！！やっくん、かっこよすぎます！！！ (3月17日 11時) (レス) @page30 id: ae56522889 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - chia.さん» コメントありがとうございます！集合写真はずるいですよね〜…泣くに決まってますよ…本当に… ありがとうございます！更新頑張りますね(*^^*) (3月16日 2時) (レス) id: 932e8eeb07 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - わにゆずさん» コメントありがとうございます！一緒の方いてテンションぶち上がりました（＾∇＾）あれは音駒好きにはたまらんですね！モチベ上がりまくりですよね！どうか勉強に集中出来ますように…(^^) (3月16日 2時) (レス) id: 932e8eeb07 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - 雪さん» コメントありがとうございます！私も夜っくん好きなので書いてて楽しいです(^^) 全然拙くないです！直球で伝わってます！嬉しいです！これからもこの作品をよろしくお願いします！(*^^*) (3月16日 2時) (レス) id: 932e8eeb07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はるか
| 作成日時：2024年3月8日 8時
