超える以外の選択肢なし ページ6
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6月最後の日曜日。
梅雨真っ只中のこの日、外は晴れているけどじめじめとして、東京体育館は蒸し暑さに包まれていた。
「ウワー…やば。ギャラリー多っ…」
「テレビカメラもきてますよ！」
『…今度こそいよいよって感じだね』
＿＿今日、IHの東京都代表2校が決まる。
長かったけどあっという間だったな、と矛盾したことを考えていた。
上位チームは私達音駒、井闥山、駿栄学院、文光学院女子、の4校。
「…やっぱり梟谷、井闥山に負けちゃったんだね」
『…』
私達は去年の春高予選、そして梟谷グループの夏合宿で何度か戦ってきたけど、1回も勝てたことはない。
男子もそうだけど、梟谷は女子も強いのだ。
『(…そんな梟谷を倒すなんて)』
『全国行くってハードル高すぎるんだなぁ〜…』
「今更何を…」
『…でも、ここ超える以外の選択肢ないよね』
チラ、とリーグ表を見る。
総試合数、3試合。そのうち勝ち点数が多い上位2チームが全国行きの切符を手に入れれる。
『理想は3試合全部勝つことだけど…最低2試合勝てば全国は行けるってことか』
「井闥山はなぁ…駿栄と文光は勝てる可能性高いけど…」
「いや分かんないよ、繋げばいけるかもだし」
「確かに」
チームメイトが今日一難関の井闥山戦に向けてあーだこーだと攻略法を話し合ってる様子を見て、思わず吹き出してしまった。
「え、なに？今面白いとこあった？」
『ううん…ありがとう、って思って』
「はぁ？」
『私のためにここまで一緒にきてくれてありがとう、って今めちゃくちゃ思った』
私がチームメイトにそう言えば、みんなそれぞれ周りと視線を絡ませてから、どこかから「バカ」と悪口が飛んできた。
『ちょっと誰今悪口言った人！』
「私」
『みっちゃん！』
「だってまだ試合始まってないし。ここまでって決めつけないでよね」
『…み、みっちゃん…！』
「それに、(人1)をIHまでって縛りつけたんだから、感謝される筋合いなんてないよ」
バシッと背中を叩かれる。
それを見たみんなも私の背中を叩いていく。
「…今日も勝って、全国に行くんだから。ここまでじゃなくて、ここから。
頼りにしてますよ、エース」
『…うん！！』
私は大きく返事をして、
アップをするためにコートの真ん中に駆け出していった。
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雨音 淡桜 - 17ページ冒頭、読んだ瞬間むせかえって窒息しかけました（笑死） (3月25日 16時) (
レス) @page17 id: e6a1afaa78 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - 凛さん» コメントありがとうございます！あのシーン夜久さん好きには堪らないですよね…いっぱい夜久さんを映してくれて良かった…(^^) これからもカッコ可愛いうちの小説の夜久さんをよろしくお願いします！ (3月9日 23時) (レス) id: bc0669ada1 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - kis09170810さん» コメントありがとうございます！映画やばかったですよね…私はいまだに泣いてしまいます…この先もしばらくもどかしい展開が続きますのでハラハラしながらお読みください…(^^) (3月9日 23時) (レス) id: bc0669ada1 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - 風佳さん» コメントありがとうございます！そういっていただけるとめちゃくちゃ嬉しいです(^^) ちょっと本能出てしまう夜久さんマジ性癖です…笑 (3月9日 23時) (レス) id: bc0669ada1 (このIDを非表示/違反報告)
凛(プロフ) - 私も映画で、「もっと〜？」ところがすごく好きです！というか映るたびに声が聞こえるたびにニヤニヤしてます笑 夜久さんのかっこよさと可愛さに悶えながら読ませていただいてます。続き楽しみにしてます！ (3月9日 1時) (レス) @page48 id: fcb07708b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はるか
| 作成日時：2024年2月26日 21時
