失恋 ページ37
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「…(人1)？大丈夫？」
『え、ごめん…何か言ってた？』
「もうまたボーッとして…夜久に何か言われたの？」
『…みっちゃん、すぐに私と夜っくんを結びつけるよね…』
「(人1)がボーッとする原因はだいたいバレーのことか夜久のことでしょ。スイカ食べてから様子おかしいから夜久かなって」
『…』
午後の練習試合、勝ってタオルで汗を拭きながらあの時のことを考えていると、みっちゃんにツッこまれてしまった。
次の試合まであと10分。水分を補給してから、私はボトルを両手でギュッと握った。
『…私のこと、好きな子とはまた違う、って言われた』
「あー…」
『分かってるよ。夜っくん、私の他に大事にしたい子いるって言ってたし。いつもだったら『まあそうだよね』ってなるんだけど。
…今回目の前で言われた時、すごくショックだったんだ』
「…そりゃあ付き合ってない女の子の前で「この人俺の好きな人」とか言えないでしょ」
『それはそうなんだけど、そうじゃなくて…』
私が夜っくんでも、多分人の前ではそうやって言い訳すると思う。変に揶揄われたくないし。
…でも、そうじゃなくて。
『好きとは違うって言われて落ち込んでる自分に驚いてる』
「…！」
『夜っくんは誰にだって優しいし、困ってる人を放って置けない。でも、私最近欲張りなんだ。
少しでも夜っくんの中で特別な存在だって思われたくて…目を逸らさないで、同じ目線でいてほしくて。
誰も気が付かないようなことに気づいて、甘やかしてほしくて。他の女の子と並ぶ夜っくんを想像したくなくて、嫌だって、隣にいるのは私だけが良くて。
…夜っくんの想う、"大事にしたい子"になりたかった、って思っちゃった』
衛輔くん、って呼べた時、恥ずかしくて逃げちゃったけど呼べたことが嬉しかった。
…彼女みたい、って思ったから。
みっちゃんが私の話を聞いて、驚きながらも笑ってる。
…知ってるよ、この気持ちが何て言うかくらい。少女漫画で嫌ほど見たもん。
『…私、夜っくんのこと、好きなんだ』
「ようやく認めたか」
夜っくんのことを考えると、嬉しくて、心があったかくて、でも痛い。
何だか泣きそうになって、私はタオルで目をこすった。
『…でも、最初から叶わないんだよね』
「…？」
恋心に気づいたのに、私は"大事にしたい子"にはなれない。
次の試合の準備が始まって、バレーに私情を持ち込まないよう、大きく息を吸った。
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雨音 淡桜 - 17ページ冒頭、読んだ瞬間むせかえって窒息しかけました（笑死） (3月25日 16時) (
レス) @page17 id: e6a1afaa78 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - 凛さん» コメントありがとうございます！あのシーン夜久さん好きには堪らないですよね…いっぱい夜久さんを映してくれて良かった…(^^) これからもカッコ可愛いうちの小説の夜久さんをよろしくお願いします！ (3月9日 23時) (レス) id: bc0669ada1 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - kis09170810さん» コメントありがとうございます！映画やばかったですよね…私はいまだに泣いてしまいます…この先もしばらくもどかしい展開が続きますのでハラハラしながらお読みください…(^^) (3月9日 23時) (レス) id: bc0669ada1 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - 風佳さん» コメントありがとうございます！そういっていただけるとめちゃくちゃ嬉しいです(^^) ちょっと本能出てしまう夜久さんマジ性癖です…笑 (3月9日 23時) (レス) id: bc0669ada1 (このIDを非表示/違反報告)
凛(プロフ) - 私も映画で、「もっと〜？」ところがすごく好きです！というか映るたびに声が聞こえるたびにニヤニヤしてます笑 夜久さんのかっこよさと可愛さに悶えながら読ませていただいてます。続き楽しみにしてます！ (3月9日 1時) (レス) @page48 id: fcb07708b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はるか
| 作成日時：2024年2月26日 21時
