冷たさはいずれ熱を生む ページ32
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『(おぉ…！)』
眼鏡くんのブロック、読みは上手くて、レシーブの位置どりがしやすい。
…ただ、
「っしゃあ！」
「一枚ブロックに勝っただけっスよ」
「う、うっせーな！」
どうしたって光太郎の威力のあるスパイクは弾かれるばかりで止められない。
喜んでる光太郎に、黒尾が「2枚でどーだ」と挑発する。
後ろでは今度こそリエーフくんが屍になっていて、私はツンツンとリエーフくんの頭をつついた。
『図体デカいからそこでしんじゃうと困るな』
「図体がデカくなくてもしんだら困ってくださいよ〜…」
『ごめんって』
その時、光太郎のスパイクをブロックする音が聞こえて、
黒尾が止めたのが分かった。
『見た？黒尾、光太郎のスパイク止めたよ』
「お、俺だって本気出せば余裕ですから！」
『屍になってるのに何言ってんの』
私は立ち上がって黒尾達に近づいていく。
黒尾がニヤニヤしながら眼鏡くんに絡んでるから、大人げないなと思った。
「…それは仕方ないんじゃないですかね〜。日向と僕じゃ元の才能が違いますからね〜」
『…！』
貼り付けたような笑みを黒尾に向ける眼鏡くんに、私の足がピタリと止まる。
…黒尾、何言ったんだろ。問い詰めてやろうか。
すると、体育館の外が騒がしくなって。
「(人1)、悪い！遅くなったな」
『夜っくん！』
「それリエーフだよな？おいリエーフ転がってんじゃねぇレシーブ！」
「ゲェッ、夜久さん…！」
「ゲって何だ！！」
ワラワラと音駒レギュラーが体育館に入ってきて、
それに入れ替わるように眼鏡くんは体育館を出て行ってしまった。
私は福永くんと両手でハイタッチしてから夜っくんに駆け寄った。
「遅くなってごめんな、大丈夫だった？」
『一応。光太郎のスパイク重たすぎて腕やばいけど…』
「うわ、ちゃんと冷やさないとダメだろ？今日はもうレシーブ禁止な。ほらこっち来て冷やす！」
『え！やっと夜っくん来たのに…！』
「ごめんって。明日は早く来るから」
夜っくんに背中を押されて渋々壁にもたれかかる。
アイシングを両腕に乗せてから、夜っくんは隣に座った。
『…練習行って来ていいよ？』
「いい。(人1)動けなくてつまんなそうだから」
『…！優しいね、ありがとう…やっぱり夜っくん、カッコいいや』
「は！？」
右隣に夜っくんがいるだけでじんわり温かい気がして、
腕の冷たさなんて全く気にならなかった。
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雨音 淡桜 - 17ページ冒頭、読んだ瞬間むせかえって窒息しかけました（笑死） (3月25日 16時) (
レス) @page17 id: e6a1afaa78 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - 凛さん» コメントありがとうございます！あのシーン夜久さん好きには堪らないですよね…いっぱい夜久さんを映してくれて良かった…(^^) これからもカッコ可愛いうちの小説の夜久さんをよろしくお願いします！ (3月9日 23時) (レス) id: bc0669ada1 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - kis09170810さん» コメントありがとうございます！映画やばかったですよね…私はいまだに泣いてしまいます…この先もしばらくもどかしい展開が続きますのでハラハラしながらお読みください…(^^) (3月9日 23時) (レス) id: bc0669ada1 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - 風佳さん» コメントありがとうございます！そういっていただけるとめちゃくちゃ嬉しいです(^^) ちょっと本能出てしまう夜久さんマジ性癖です…笑 (3月9日 23時) (レス) id: bc0669ada1 (このIDを非表示/違反報告)
凛(プロフ) - 私も映画で、「もっと〜？」ところがすごく好きです！というか映るたびに声が聞こえるたびにニヤニヤしてます笑 夜久さんのかっこよさと可愛さに悶えながら読ませていただいてます。続き楽しみにしてます！ (3月9日 1時) (レス) @page48 id: fcb07708b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はるか
| 作成日時：2024年2月26日 21時
