軽忽な発言は本能を呼ぶ ページ40
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「…は?何で(人1)が謝んの?(人1)は悪くないだろ」
『えっ、悪いよ…夜っくんにIHで辞めることも伝えるの忘れてたし、情緒不安定だったからって急に怒鳴って言い方酷かったし…』
「いやいや、俺が酷いこと言ったからだろ…!(人1)がキレるのは当然だし、(人1)は悪くない。俺が悪かったの!」
『でも私がすぐごめんって謝れば良かった話だから悪いのは私!』
「いーや俺だね!」
『絶対私!』
「俺!」
2人しかいない体育館に、交互に大声が飛び交う。
「俺が」『私が』と、"悪いのは自分"の主張を互いに延々繰り返す。
だんだんお互い息切れしてきて、ゼーハー息を乱しながら見つめ合って。
ぶは、と同時に吹き出した。
「…っはは!何で争ってんだ俺達」
『ふふ、途中からもう理由なく"俺"、"私"しか言ってなかったね』
「(人1)がムキになるから〜」
『夜っくんだって!』
何だかもう馬鹿馬鹿しくなって、壁にもたれかかって座ってたのをずるずるとお尻を下げて完全に床に寝転がる。
それを見た夜っくんも、同じように寝転がった。
『一つ聞いていい?』
「ん?」
『…黒尾と海くんに先にIH辞めるって伝えちゃったこと、そんなに嫌だった?』
「…うん」
『何で?』
「う、それ聞くのかよ…」
夜っくんは急にどもって、それからひとつ息を吐いて、「1回しか言わない」って小さく呟いた。
「…ムカついたから」
『…何に?』
「立場上、どうしても黒尾とか海の方がそういう話する機会多いんだろうけどさ、
…アイツらよりも先に、多く(人1)のこと、知ってたかった、って…思ったらなんかムカムカしたんだよ!それだけ!もうおしまい!」
夜っくんは寝転んだまま顔を反対側に背けてしまって、腕で顔を隠していた。
でも電気はついてるから耳まで真っ赤なのが分かって、私は咄嗟に上半身を起こして夜っくんの腕を掴んだ。
「あ!見んなバカ…!」
『目背けたら嫌!』
「え、」
『…昨日、目合わなかった。いつも一緒になる目線が合わないの、すごく苦しかった』
夜っくんがジッと私を見つめながら唾を飲み込む。
喉仏が動いて、私の体温が上がってゆく。
『…夜っくんが私を知ろうとしてくれるの、嬉しいし私も夜っくんを知りたい』
「…(人1)、」
『…だからね、お願い。怒ってもいいから、目だけは逸らさないで、っ』
その瞬間、グッと強く手を引かれて。
私は夜っくんの上に覆い被さる体勢になっていた。
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はるか(プロフ) - わにゆずさん» 再びコメントありがとうございます!やっぱりそうですよね!目とかにかかるくらい長かったら萌えます、ぐへへ(激キモ) 絶対見逃せないですね!公式情報を待ちましょう…!フヒヒ(激キモ) (2月29日 0時) (レス) id: 932e8eeb07 (このIDを非表示/違反報告)
わにゆず(プロフ) - たしかに、大人になった夜久さんってノーセットだと前髪長いかもしれません…!うへへ(キモい)、夜久さん推しとしてはこれは見逃せないです…グヘヘヘ(キモい) (2月27日 18時) (レス) @page49 id: b8157db853 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - 佐藤310さん» コメントありがとうございます!まさかの報告嬉しいです笑 日焼けのことですよね!やっぱり真っ黒になりますよね…私自身そうだったのですごく分かります。やっぱり日焼け止めを塗ってもらってるって結論にしようかな…( ・∇・) アンサーありがとうございました! (2月27日 1時) (レス) id: 932e8eeb07 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - ▼げきからたばばさん» コメントありがとうございます!そして一気読みありがとうございます!キュンキュンしていただけて嬉しいです…!これからも頑張るので応援よろしくお願いします!(^^) (2月27日 1時) (レス) id: 932e8eeb07 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - むぎちゃさん» コメントありがとうございます!えーん嬉しいです…!夜久さんはイケメンの中のイケメンと思いながら書いてます!気に入ってもらえたなら嬉しいです!これからもぜひよろしくお願いします!(^^) (2月27日 1時) (レス) id: 932e8eeb07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はるか | 作成日時:2024年2月11日 21時