何かを成し遂げるには ページ13
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『…は?サーブ?私の?』
「うん。ほら(人1)、ジャンプサーブだろ?しかも
『…!え、試合観にきたことないじゃん。何で知ってんの?』
「おたくの"みっちゃん"さんからの情報で」
『ちょっと!みっちゃんを気安くみっちゃんと呼ぶな!』
「強火担かよ」
私が来ないことに違和感を感じたのか、話題にのぼってるみっちゃんが教室の後ろのドアから入ってきた。
何で黒尾にサーブのこと教えたの、と問えば、答えなかったらしつこそうだから…と申し訳なさそうに言った。
いいや、みっちゃんは悪くない。悪いのは黒尾だ。
キッと黒尾を睨むけど、特に気にすることなく「話続けますけど、」と言われた。ちくしょう。
「そろそろサーブ強化しねえとって思ってたんだよ。うちで強いサーブ打てるのって山本くらいしかいねーし」
『じゃあ山本くんに教わればいいじゃん』
「それもそうなんだけど!俺が重視してんのは威力もさながらだけど、コントロールなんだよ」
『…つまり、威力のあるジャンプサーブで狙った場所に打てるようになりたいってこと?』
「さっすが(人1)ちゃん。バレーのことだと理解が早くて助かるねぇ」
『バレーのことだとって強調するのやめてくれる?』
黒尾って人を煽らないと生きていけないのかな。
私はひとつ深呼吸してから、黒尾の目をしっかり見た。
『…3年』
「3年?」
『私がジャンプサーブ始めてから、今のサーブ打てるようになったまでの時間』
「…」
『黒尾、今普通のサーブでしょ。まずそこからジャンプサーブの感覚を掴むまで時間が必要だし、そこから手を加えるなら尚更時間かかるよ。
…私は身長が低いから、戦う武器が必要だと思って必死に練習して練習して、やっと自分のものに出来た。それくらいの覚悟と時間は必要になる。
それにぶっちゃけ今からやってもIH予選には確実に間に合わないし、春高は出るか分かんないけど、それも厳しいと思う。
…それでもやるって言える?』
私の言葉に、みっちゃんも夜っくんも、遅れてきた海くんも静かに黒尾を見つめる。
でもきっとみんなも、もちろん私も、黒尾の答えなんて分かってるけど。
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「やるだろ。アイツらと次戦う時、前と同じままじゃいられねーからな」
お願いします、と頭を下げる黒尾に、
夜っくんと海くんは優しく笑って私を見た。
…しょうがないな、本当に。
『…交換条件があります』
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はるか(プロフ) - わにゆずさん» 再びコメントありがとうございます!やっぱりそうですよね!目とかにかかるくらい長かったら萌えます、ぐへへ(激キモ) 絶対見逃せないですね!公式情報を待ちましょう…!フヒヒ(激キモ) (2月29日 0時) (レス) id: 932e8eeb07 (このIDを非表示/違反報告)
わにゆず(プロフ) - たしかに、大人になった夜久さんってノーセットだと前髪長いかもしれません…!うへへ(キモい)、夜久さん推しとしてはこれは見逃せないです…グヘヘヘ(キモい) (2月27日 18時) (レス) @page49 id: b8157db853 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - 佐藤310さん» コメントありがとうございます!まさかの報告嬉しいです笑 日焼けのことですよね!やっぱり真っ黒になりますよね…私自身そうだったのですごく分かります。やっぱり日焼け止めを塗ってもらってるって結論にしようかな…( ・∇・) アンサーありがとうございました! (2月27日 1時) (レス) id: 932e8eeb07 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - ▼げきからたばばさん» コメントありがとうございます!そして一気読みありがとうございます!キュンキュンしていただけて嬉しいです…!これからも頑張るので応援よろしくお願いします!(^^) (2月27日 1時) (レス) id: 932e8eeb07 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - むぎちゃさん» コメントありがとうございます!えーん嬉しいです…!夜久さんはイケメンの中のイケメンと思いながら書いてます!気に入ってもらえたなら嬉しいです!これからもぜひよろしくお願いします!(^^) (2月27日 1時) (レス) id: 932e8eeb07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はるか | 作成日時:2024年2月11日 21時