硬直 ページ44
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「…あ、あの！颯真、先輩…も、大丈夫…です」
「そう？」
颯真先輩に腕を引かれ、普段はあまり使うことのない、物静かな選択教室へとたどり着いた。
椅子を乱雑に引いて、座りなよ、と誘導する颯真先輩と繋ぐ手を解いた。
＿＿心臓が、ギュウ、と音が鳴りそうなほど締め付けられて苦しかった。
ほんの数分前、仲津さんのあの瞳が鮮明に脳に刻まれる。
ああ、やっぱり私は邪魔なんや。そう思って、けれど倫太郎くんの温もりに、どうしようもない感情を抱いていた。
倫太郎くんが触れたところは、まるで私の気持ちを代弁するかのようにあつくて。それでも忘れたくなくて、先輩と繋いでた手と反対の手、ぎゅっと指先を握り込んだ。
『角名から逃げるだけ逃げといて＿＿』
宮侑の言葉を思い出す。
やって、そうするしかなかったんや。迷惑やと思われて、邪魔やと思われて。
けれど、私は図々しいらしい。倫太郎くんの温もりと絡まる視線だけで、やっぱり倫太郎くんのことを諦められないのだ。
「(…逃げてる場合やない)」
「先輩、あの、」
「ん？…おわっ、何！？どないしてん、」
「ごめんなさい、やっぱり私、好きな人のこと諦めれんくて……先輩とはこの先お付き合いできないです」
せっかく告白してもらって、OKまでしたんに勝手で本当にごめんなさい、と頭を下げる。顔はすぐには上げれんかった。
壁にかかった時計が秒針を刻む音だけが耳に入り込む。一拍、二拍置いて、先輩はごめんな、と声を漏らした。
「実は知っててん。(人1)ちゃんに好きな奴おること」
「えっ…？」
「すなくん…やっけ。さっきの背高い髪の毛外ハネしとる子やろ」
「そ…ですけど、なんで……？」
「…仲津陽葵。あの子と知り合いで頼まれてん。(人1)ちゃんとすなくん引き離してほしいて」
ガツンと衝撃が走ったみたいに頭が痛くなった。全部全部、そういうこと。
倫太郎くんから逃げる口実も、救いだと思った先輩も、全部仲津さんのシナリオの中だったのだ。
なんて滑稽。単純に踊らされて。
「……私、倫太郎くんのとこへ行きます」
「うん。気ぃつけてな。
……って言いたいとこやけど、」
ガシッと手を掴まれ、私は教室の床に押し倒された。
何だか見覚えのある光景なのに、
「…このまま別れるのも寂しいし、楽しい思い出くらい作ろうや、な？」
私の身体は恐怖からその言葉を拒否していた。
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しー - すなりんめちゃくちゃ好きで5年前とかから推してます！！！！私、無気力組推しなので角名様に出会えて光栄です！！！！！ (4月3日 22時) (
レス) @page21 id: afca8304a2 (このIDを非表示/違反報告)
蒼空 - いやあ角名いいですよね…島崎信長さんが声優の時点で結構やばいです心臓が…なんか角名を前にしたら自分もこの夢主みたいになりそうだなって思っちゃいました！笑 あれ…自分って国見ちゃん最推しだったよな…(確認)気づいたら角名のほうが好きになってそうで怖いわ… (2022年1月8日 17時) (レス) id: b33d35a5c4 (このIDを非表示/違反報告)
りーゆ。(プロフ) - めちゃ好きです！〜だが は、 〜だけど・〜ですが といった意味です！（ざっくりですが） (2021年10月12日 23時) (レス) @page50 id: f1e0d92b42 (このIDを非表示/違反報告)
あすか - めっちゃめっちゃ面白かったです！愛知県民ですがどっちかといえば今は三河弁の方が多いんじゃないかなと思います！尾張の方はおじいちゃんとかしか使わなくてほとんど標準語なので (2021年8月1日 0時) (レス) id: f5eb0c86a5 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - きたさん» コメントありがとうございます！わ、角名くんとは逆パターンなんですね…！それでも羨ましい…方言、京都とかより柔らかくてめちゃくちゃ好きでした(角名くんの謎イントネーションも←) 私の妄想から生まれた小説を読んでくださりほんと感謝してます！！(^^) (2021年1月4日 0時) (レス) id: 932e8eeb07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はるか
| 作成日時：2020年8月17日 8時
