長い長い祭りの終わり。 ページ42
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「あれ、アイツもう戻ってきた」
第三セット半ば、調子が悪く一度コートを出て行った京谷さんは、
冴子さんの言う通り、すぐにコートに戻ってきた。
何かが吹っ切れたようなスパイク。
チームに溶け込んでいったように見えた。
「たがしかし！！俺がいればお前は最強である！！」
そんな時に、日向くんの声が二階にいる私達のところまで聞こえてきて。
何ともかっこいい言葉に身体がソワソワする。
その後の会話は聞こえなかったけど、しかめっ面してる顔見た限り多分飛雄に皮肉でも言われてるんだろうな…
と思ったら思わず笑みが溢れて緊張が少しほぐれた。
そして、その後の日向くんのスパイク。
ネットに近すぎたようなジャンプに、飛雄が合わせる。
「打ち下ろせ！！」
「前だ！！」
飛雄と及川さんの声が重なる。
その瞬間、日向くんがブロックのいない、アタックラインより前に打ち下ろした。
「よっしゃあブレイクッッ」
「今の打った日向も凄いけど合わせた影山もすげーな…」
「このまま一気にいったれ〜〜！」
わあっと盛り上がる私達。
私は衝撃を通り越して感動していた。
「(熱くなりすぎると周りが見えなくなって…中学の時はそれで誰もついてきてない事にさえ気づかなかった…でも今は、)」
ピョコピョコとコート中央で軽く跳ねるオレンジ頭を見つめる。
＿＿＿日向くんが、いるから。
いつも飛雄の、私達の予想の斜め上をいく。
.
ビリビリと、熱が頬を掠める。繰り返す。
みんな無口になって、ただ、ひたすらに白熱するラリーを見ていた。
それでも、どこかで不安や焦りがあって、
握り締めた手は痛くて、汗ばんでいた。
25-24。マッチポイント。
長かった祭りも終わりが近づいてきた。
誰かがスパイクを打つたびに、ボールが落ちそうになるたびに、
得も言われぬ感情に胸を締め付けられて、苦しくて、逃げたくなってしまいそうだった。
寄越せ、と叫ぶ日向くんの声に、
半年前の光景が呼び起こされる。
「(ぶち破れ……！！！！)」
願うことなんて、それ一つだった。
日向くんがスパイクを打とうとする瞬間、
及川さんの身体が動いた…気がした。
読まれた、と思ったけど、
それは腕を弾いて、コート後方に落ちた。
26-24。烏野の勝ちだった。
＿＿長い長い、祭りが幕を下ろした。
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ましゅ(プロフ) - ヒェ〜〜〜最高すぎました〜〜〜はるかさんって、センスの塊なのもそうですけど、ツンデレを扱う天才ですよね！？！？京治くん挟むのも天才〜〜〜大好きです！！ (2020年6月21日 17時) (
レス) id: 01c5a5310c (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - 狐さん» コメントありがとうございます！ギュンギュンしてくれたなら何よりです← 臣臣くんの小説ただいま執筆中なのでもう少しだけお待ちください〜！(^^) (2020年6月17日 17時) (レス) id: 932e8eeb07 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - チベットさん» コメントありがとうございます！そこに気づけてもらえて嬉しいです…このシリーズ完結したらぼちぼち色々書くつもりでいるのでまた覗きにきて下さいね〜！ (2020年6月17日 17時) (レス) id: 932e8eeb07 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - しぃらさん» コメントありがとうございます！赤葦くん大好きなのでついつい導入させてしまうんですよね笑 はい！体調第一で頑張りますので佐久早くんの小説楽しみにしててくださいね！(^^) (2020年6月17日 17時) (レス) id: 932e8eeb07 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - 虹華さん» コメントありがとうございます！そう言ってもらえてめっちゃ嬉しいです励みになります(^^) 佐久早くんの小説楽しみにしててくださいね！ (2020年6月17日 17時) (レス) id: 932e8eeb07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はるか
| 作成日時：2020年5月23日 23時
