好物頂上決戦【北 信介】

北信介は優しい人。 ページ4

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「へえ…北、私のこと知っとったんや」

「おん、女子の試合何度か観に行ったことあってな。犬塚さんはセッターやろ？」

「せやねん。ほんまはWSやりたかってんけど、去年監督にセッターの方が向いとる言われてな？

最初悔しかったけどやったらやったで面白くてどハマりしてもうたわ」






練とわかれて、職員室までの道のりを、北くん…もとい、北と並んで歩く。



私より十数センチ高い北は思ったより喋りやすかった。

まあ練より表情かたいと思うけどな。全然笑わへんし…








「北は？ポジどこなん？」

「WSや」

「ぽいなぁ…今度の練習試合見に行ってええ？」

「ええけど…俺試合出んと思うわ」

「へ…なんで！？」

「大耳から聞いとらんか？レギュラーやないって」









"レギュラーとちゃうから俺もあんま話したことなかってんけど、"







さっきの練の言葉が頭をよぎる。


あれ、








「…3年生が引退した、今もなんやな」

「せや。うちにはアランもおるし、2年はバケモンばっかし…」

「でも、それは北が、」

「ええねん。自慢の仲間やから何も心配しとらんしな」








ふわりと、でもどこか誇らしげに言う北の目は、


まっすぐと、前だけを見ていて。








私は、そっか、としか言えなかった。


そして、まるでその話は終わりだといわんばかりに職員室に着いてしまったのだ。








「失礼します、2年5組の北です」

「い、1組の犬塚です」







ピシッ、と。


職員室の扉を開けてまるでお手本みたいなお辞儀をする北に、


やっぱり第一印象は間違っとらんだな、と苦笑いしながら私も軽く礼をした。








「お、北と犬塚。すまんな昼休みの貴重な時間に」

「構いません」

「ええですけど…私聞いとりませんでしたよ！？」

「すまんすまん、お前に伝えるん忘れとったから北に連れて来いって頼んだんや」

「パシられてるやん、北」

「別にええ。パシりとか思うてへんし」









すんなりと言う北の心はどれだけ広いのだろうか。


優しい人なんやろうな…そら主将になるわ…









顧問と話す北を見ながら、


この時の私はあまりに呑気すぎることを考えていたのである。









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顧問って誰なんやろうな＾＾

烏野は武田先生が顧問兼監督だから黒須監督かなあ…

ちょっと分からなくて名前出せませんでした(白目)

食堂チャレンジ。→←名前を呼ぶ、凛とした声。

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