愛を伝える皮膚に従う ページ39
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・プロポーズ 24歳の2人のお話
＿＿＿きっと、どんなくだらないことでも、
揺り起こして、掬って、大事にしまい込んでいたい。
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「＿＿京治、そっち終わった？」
「まあ、あらかた…てか(人1)の物多すぎるんじゃない？全然片付いてないじゃん」
「いやこれでも貴方が去年急に同棲しようとか言うのでその時に結構捨てました」
「え、1年間でこんなに物増えるの？こわ…」
「死んだ魚みたいな目するのやめろよ」
えい、と手に持っていたほうきを軽く振り回す。
それを京治は何なく掴んで『ほこり舞うから落ち着いて』と床に置いた。
同棲したい、という言葉をもらって、早一年が過ぎた夏。
京治がいつも隣にいる、なんて生活はやっぱりはじめは慣れなくて、
パンイチでお風呂から出てきた京治にぬいぐるみを投げつけたのが懐かしい。
ただ、ちょっとくすぐったくて、曖昧で、
それでも確かにある、小さな鍵もだいぶしっくり馴染んできた。
そして今日はお互い仕事が休みで、前から決めてた大掃除の日。
暑い夏、汗をかきながらそこまで広くない部屋やトイレ、お風呂などを綺麗に磨いていた。
「お昼休憩〜〜…そうめん茹でて食べよ」
「(人1)さん、おにぎりも欲しいんですが」
「そう言うと思ってとりあえず米は炊いといた」
「いや握れよ」
狭いキッチンに2人で並ぶ。
隣には180超えの彼氏。沸騰する湯。夏。
どこもかしこも、あつい。
「そういえばさっき高校時代の卒アル見つけてさ〜」
「うわ、どうせ見てたんでしょ。時間ロスじゃん」
「仕方ないじゃん！何回見ても面白いんだもん。特に修学旅行のとこ」
「(人1)が目瞑ってるやつでしょ」
「京治がピースしてるのに半分しか映ってないとこです〜」
そんなくだらない会話をしつつ。
カチリ。火を止めて素麺をざるに上げて水を当てれば、
そのタイミングで綺麗な丸のおにぎりが出来上がった。まるで、バレーボールみたいな。
「4つも食べるの？おにぎり。いくらなんでもそれは食べ過ぎでしょ」
「食べないよ。これ(人1)の分」
ちゃっかりきゅうりの漬物も足して、出来た、って笑う京治。
忙しくローテーブルの上に置いて、炭水化物ばっかりの、贅沢な食事。
「「…いただきます、」」
…ひとつ言い忘れてた。
京治の作るおにぎりは、いつもなぜか塩加減がバッチリで美味しい。
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くまとも(プロフ) - 作者さんの表現、私は好きです。文学小説みたいに少し難しいですが、情景は浮かんでくるし言葉の表し方がすごい好きです。 (2022年4月9日 10時) (
レス) @page37 id: d164243b11 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - らいすさん» リクエストありがとうございます！了解しました！楽しみにしててください(^^) (2020年8月14日 23時) (レス) id: 932e8eeb07 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - smile0312さん» 嬉しいです！本当に素敵なリクエストありがとうございました(^^) またお願い致します！！ (2020年8月14日 23時) (レス) id: 932e8eeb07 (このIDを非表示/違反報告)
らいす - 突然失礼します！宮治で喧嘩＆嫉妬編みたいです！よろしくお願いします！ (2020年8月13日 22時) (レス) id: 353c3ad3a3 (このIDを非表示/違反報告)
smile0312(プロフ) - 早速リク消化ありがとうございました！！ニヤケながら読ませていただきました！またなにか思いついたらリクエストさせていただきます！ごちそうさまでした (2020年8月13日 5時) (レス) id: 5bb02e7866 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はるか
| 作成日時：2020年7月22日 18時
