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「…つまり1ヶ月で不安になる必要はないってことだよ！」
「それよりお前(人1)に適当な冗談言ったよな？東京湾に埋めるから大人しくしろ」
「(人1)！物騒だから言わないんじゃなかったの！？」
「ごめん、つい…」
「俺が違う意味でころされちゃう！佐久早！ごめん謝るから！」
俺っていつもこんな立ち回りじゃね！？と叫ぶこもりんに私はまた謝る。
デジャヴだ。
「…不安、なんだよ」
お互いがお互いを意地はって罵り合ってたからこそ、
本心が見えなくて。
臣は本当に私のこと好きなのかな、とか。
可愛い子がいたら目移りしないかな、とか。
女々しくって、考え出したらキリがないのだ。
触れる熱は、確かに同じであるのに。
「…なに、まだ不安なわけ？」
「ヒッ…び、っくりした……追いかけっこは終わったの？」
「うん」
こもりんの姿が見えないけどどうなったんだろうか、
体育館の壁にもたれかかったままキョロ、と辺りを見渡すと、
突然バンッと耳元で大きな音がして、
見れば、臣の腕に身体を挟まれた状態だった。
…これって、も、もしかして、
「(か、かかか壁ドン！？というやつでは…！？しょ、少女漫画でしか見たことない……！)」
ドクドクと速く大きな音を立てる心臓とは裏腹に、
見上げた臣の顔はいつしか見た般若。
「…お、臣、」
「…ところで、俺は古森と2人で昼飯食ってたなんて初耳なんだけど」
「……あっ、昨日…その、臣が呼び出しでいなくて…」
「ムカつく」
あ、まだ不安なんだっけ。
怒った声でニヤつく臣。私の逃げ場は、ない。
「あのね、ごめん、別にやましいことがあったとかじゃなくて、」
「言い訳いいから。お前が不安じゃなくなるまで分からせる」
「何する気！？」
「さあな。1ヶ月待ったしもういいだろ」
身体が宙に浮いて、臣に担がれる。
いつの間にかいたこもりんと目が合った。
助けて。
心の声は、微笑みによって淡く消えた。
「古森、今日寮部屋帰ってこないで」
「了解〜」
「了解しないで！」
嫉妬。それは、苦く醜く、
不器用でどこか甘い。
だからきっと、醜いと知りながら、
＿＿甘さを求めて、また。
「(こもりん。私が抱く嫉妬のほうがまだ可愛かったみたい…)」
不安、それは、ただの杞憂。
ー不器用で甘い嫉妬 fin.ー
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くまとも(プロフ) - 作者さんの表現、私は好きです。文学小説みたいに少し難しいですが、情景は浮かんでくるし言葉の表し方がすごい好きです。 (2022年4月9日 10時) (
レス) @page37 id: d164243b11 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - らいすさん» リクエストありがとうございます！了解しました！楽しみにしててください(^^) (2020年8月14日 23時) (レス) id: 932e8eeb07 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - smile0312さん» 嬉しいです！本当に素敵なリクエストありがとうございました(^^) またお願い致します！！ (2020年8月14日 23時) (レス) id: 932e8eeb07 (このIDを非表示/違反報告)
らいす - 突然失礼します！宮治で喧嘩＆嫉妬編みたいです！よろしくお願いします！ (2020年8月13日 22時) (レス) id: 353c3ad3a3 (このIDを非表示/違反報告)
smile0312(プロフ) - 早速リク消化ありがとうございました！！ニヤケながら読ませていただきました！またなにか思いついたらリクエストさせていただきます！ごちそうさまでした (2020年8月13日 5時) (レス) id: 5bb02e7866 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はるか
| 作成日時：2020年7月22日 18時
