絶妙な甘さでお口直しを《赤葦 京治》 ページ27
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・嫉妬と欲望
・ 付き合ってから数ヶ月後の話
＿＿好きな人の、色んな表情。見てみたくなるのは、当然のことでしょう？
「……だから、京治の色んな表情が見たいの」
「いや…うーん、難しいんじゃね？」
「なんで！」
「何となく」
私、佐藤くん、羽鳥ちゃん。
机をくっつけながら、補習の数学のプリントに記された問題を解いていく。
放課後の教室。他の生徒は全然いなくて、私たちだけの空間みたくてなんか良かった。
「赤葦くんは？」
「図書室に用事あるんだって」
「彼女置いて帰ったかと思ったわ」
「そんな薄情なことしたらしばらく口きいてやんないから大丈夫」
こわ、と2人は笑う。
京治と私が付き合う前、この2人とは色々関わりがあったし、そのおかげで仲良くしても大丈夫だろうか…なんて躊躇してしまったけれど、
こうして笑い合えるくらいには、2人とも私に気を許して、仲良くしてくれている。
「てかさ、(人1)は具体的に赤葦のどんな顔が見たいわけ？」
「えー…うーん、あの人ポーカーフェイスすぎてたくさんあるんだけど」
「1番見たいやつ絞り込んでみてよ」
「……1番、見たいのはね、」
嫉妬に歪む顔。
私がそうポツリと呟いた時、2人は顔を見合わせてため息をついた。
「…いつもしてるよ、」
「えっ、嘘！？私見たことないんだよ？」
「いやいや、してるって。俺とかクラスの男子が(人1)に話しかけたりとかしたときとか」
「分かりやすいよね、私もたまに見て、『あー、赤葦くん嫉妬してるな』って思うもん」
「そんな分かりやすいのになんで私は見たことないの……」
パタリ、机に上半身を預けて視界が一瞬暗くなる。
シャーペンが小さく転がる音が微かに聞こえた。
「(人1)の前では完璧でいたいんだろ、きっと」
「うう…それは嬉しいけど、もっと見せてくれてもいいのに…欲張りかなあ」
「欲張りではないと思うけど…男ってみんな好きな子の前では格好つけたくなる生き物なんだよ」
「そっ、かあ…」
赤葦も赤葦で大変だな、なんて佐藤くんは言う。
羽鳥ちゃんも困ったように私を見ながら頷いているけれど、
全く、本当に全く、2人の意思が汲めなくて困った。
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くまとも(プロフ) - 作者さんの表現、私は好きです。文学小説みたいに少し難しいですが、情景は浮かんでくるし言葉の表し方がすごい好きです。 (2022年4月9日 10時) (
レス) @page37 id: d164243b11 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - らいすさん» リクエストありがとうございます！了解しました！楽しみにしててください(^^) (2020年8月14日 23時) (レス) id: 932e8eeb07 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - smile0312さん» 嬉しいです！本当に素敵なリクエストありがとうございました(^^) またお願い致します！！ (2020年8月14日 23時) (レス) id: 932e8eeb07 (このIDを非表示/違反報告)
らいす - 突然失礼します！宮治で喧嘩＆嫉妬編みたいです！よろしくお願いします！ (2020年8月13日 22時) (レス) id: 353c3ad3a3 (このIDを非表示/違反報告)
smile0312(プロフ) - 早速リク消化ありがとうございました！！ニヤケながら読ませていただきました！またなにか思いついたらリクエストさせていただきます！ごちそうさまでした (2020年8月13日 5時) (レス) id: 5bb02e7866 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はるか
| 作成日時：2020年7月22日 18時
