2人だけの空間。 ページ42
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「も〜(人1)ちゃん、無茶しすぎだよ〜」
「えへへ、咄嗟のことでつい…」
「女の子なのに顔に傷残ったらどうするの！」
「かおりさん顔怖いですゴメンナサイ」
木兎さんの元気だま！は、
私の頬と指にダメージを与えた。
いや、本当は手でふせぎたかったけど、
威力強すぎて指の変なところに当たって、そのままの勢いで顔にまで被弾した。
「歯は？」
「大丈夫です！」
「指も折れてはなさそうだし、大丈夫そうかな。
一応なんかあったら病院行ってね」
「はい！…あの、木兎さん、もう大丈夫なんで、そんな泣かないでほしいです」
私の横でメソメソと涙を流す木兎さん。
…と、私の前に申し訳なさそうに立つ小見さん。
「(人1)〜〜〜っ、ごめ、ごめんっ」
「木兎さん悪くないですよ、とりあえず鼻かんでくださいね」
「悪いな、俺のせいだわ」
「小見さんも悪くないですよ、とっさに出てきたのは私ですから」
でもな、何かあったら俺が、
その言葉は、ガラリと医務室に入ってきた人の言葉によってかき消された。
「…(人1)、ごめんね」
「赤葦、」
もう重症だ、私。
赤葦の声が、私を見るその目が、
全てが、愛おしいと思ってしまっている。
「…木兎、行くぞ。お前らも」
「え"、なんでえぇぇ…」
「なんでも。お前早く鼻かめよな！」
「じゃ、あとよろしく赤葦〜」
「…はい」
小見さんも、木兎さんも、マネージャーさんも。
みんな出て行って、今、この空間には、
私と、赤葦、だけ。
「…まだ痛む？」
「うん…」
「本当に、無茶するんだから…」
心配した、でも、庇ってくれてありがとう。
ギュッと強く、でも、私の手の傷を庇うように優しく。
赤葦の大きな手は、私の手を包み込んでいた。
ああ。なんて安心するのだろうか。
「…お礼だよ」
「お礼？」
「赤葦は、いつも私を助けてくれるから。お礼のつもり」
「…怪我しちゃ意味ないでしょ」
「うるさいなぁもう！素直にありがとうって、」
その続きは言えなかった。
赤葦の大きな身体に、すっぽりと包まれていたから。
ドクリ、と心臓が大きく音を立てる。
「赤葦、なに、」
「ねえ(人1)。今から言うことよく聞いてね」
「う、ん…」
赤葦はそう言って、まるでいたずらっ子のように笑って、
「俺ね、(人1)が好きだよ」
そう、耳元で囁いた。
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桜(プロフ) - ごめんなさいちょっと尊い… (2022年4月7日 7時) (
レス) @page8 id: 7d2166206e (このIDを非表示/違反報告)
ぴよ(プロフ) - 泣きました！本当にこのお話好きです...！赤葦最高ですっ...赤葦万歳...お疲れ様でした！ (2021年2月28日 8時) (レス) id: ebdd1925d4 (このIDを非表示/違反報告)
ピ(プロフ) - 赤葦推しの私死亡、、、 (2021年1月5日 16時) (レス) id: 324728c5bd (このIDを非表示/違反報告)
杏仁豆腐 - よしこういう時は円周率だ、からめっちゃ吹きました！頑張ってください！！ (2020年7月4日 9時) (レス) id: d74ccecfb0 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - vさん» お返事遅くなりすみません（泣）コメントありがとうございます！そう言ってもらえてとっても嬉しいです！これからもよろしくお願いします！！ (2020年3月6日 0時) (レス) id: 932e8eeb07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はるか
| 作成日時：2020年2月16日 19時
