不本意ながら。 ページ31
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「(人1)っ！」
「木兎さん元気ですね！」
「だってやーっと自主練の許可出たんだぜ！！」
「そっか、もうだいぶ暗くなるの遅くなってきましたもんね〜」
体育館に向かうと、木兎さんが嬉しそうな顔して走り回っていた。
周りのみんなは休憩してるのに、元気だなあ…
「どうなの、絵は」
「うーん、ほんとあと君の手だけなんだけどね」
「まだ？この前教えたじゃん」
「うっ…そうなんだけど…」
赤葦に言われ項垂れる。
他の部分は下書きまで終わっているのに。
提出期限まであと2週間。
そろそろ色付けの段階に入らなければ本格的に間に合わない。
「…今日中になんとか」
「そう言ってできないのが(人1)だからね」
「勝手に決めつけるのやめてよね？」
「事実を言ったまでなんだけど」
悔しい。だったら腹立つけど、こうするしかない。
「赤葦、不本意ながらお願いが」
「お断りいたします」
「まだ何も言ってないから」
「言いたいことだいたい分かっちゃうんだよね俺って」
前々から思ってたけどほんとこわい。
『どうせ間近で見させろとか、トス上げ続けろとかそういうことでしょ』
って言われてまじでその通りだったから鳥肌たった。
「まあ別にいいじゃん？お前だってモデルのくせに変な絵描かれたら嫌っしょ」
「じゃあ俺の代わりに練習でトス上げてくれるんですか木葉さん」
「えっ…うーん、まあ別にいいけど？基本俺ってどこのポジもできるし」
「さすが器用貧乏な木葉さん！感謝します！」
「褒めるか貶すかどっちかにしろよ(人1)！てか誰に聞いたんだそれ！」
「鷲尾さんでーす」
鷲尾！！って木葉さんが走って行った。
でも鷲尾さん動じてないさすが。
「というわけでお願い」
「しょうがないな…」
「5分でいいよ」
「3分」
「ワカリマシタ」
監督達にも言って、赤葦無理やり連れ出した。
ああ、木兎さんが赤葦恋しさに泣いてる。
…木葉さんごめんなさい。
とりあえず赤葦にトス上げてもらってそれを間近で観察してスケッチする。
「結局自分でやるのはやめたんだ」
「全然感覚掴めなくて…ほんとセッター凄いとオモイマス」
「気持ちこもってる？」
「大いに」
トス上げながら喋れる赤葦すごいな…
頑張って目を開いて鉛筆を動かす。
「できた…！」
「(首いた…)」
こうしてなんとか、下書きまで終わったのだった。
「(あれ、今は胸痛くない)」
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桜(プロフ) - ごめんなさいちょっと尊い… (2022年4月7日 7時) (
レス) @page8 id: 7d2166206e (このIDを非表示/違反報告)
ぴよ(プロフ) - 泣きました！本当にこのお話好きです...！赤葦最高ですっ...赤葦万歳...お疲れ様でした！ (2021年2月28日 8時) (レス) id: ebdd1925d4 (このIDを非表示/違反報告)
ピ(プロフ) - 赤葦推しの私死亡、、、 (2021年1月5日 16時) (レス) id: 324728c5bd (このIDを非表示/違反報告)
杏仁豆腐 - よしこういう時は円周率だ、からめっちゃ吹きました！頑張ってください！！ (2020年7月4日 9時) (レス) id: d74ccecfb0 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - vさん» お返事遅くなりすみません（泣）コメントありがとうございます！そう言ってもらえてとっても嬉しいです！これからもよろしくお願いします！！ (2020年3月6日 0時) (レス) id: 932e8eeb07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はるか
| 作成日時：2020年2月16日 19時
