神様か。 ページ25
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「〜♩」
「(人1)、機嫌いいな」
「小見さん！ちょうどよかった〜見てくださいこれ！結構様になってきてません？」
「どれ…おわ、すげー！これ俺？だよな？
…あ、てかこれもしや全員いる？」
「そうです、まだラフ画ですけど…みっちり観察しました」
「その言い方だとちょっとこえーな…」
6月になった。
私は、毎日とはいかないけれど頻繁に体育館に足を運び、少しずつ作品の構成を進めてきた。
「(ほんとは今の段階で下絵まで終わらせたかったけど…さすがに厳しかったか)」
原因は100%、描き慣れていないせい。
構図は前から決めていたけど、ポーズとか、細かい部分だとかが上手く描けなくて何枚もボツにしてきた。
「(それに、まだ1人…ラフ画も終わってない…)」
チラ、と赤葦を見る。
何を隠そう、
セットアップのモーションが何回見ても分からなくて描けないのだ。
今私の絵の中の赤葦は手先だけすっぽ抜けてる。
そんな部分まで見ないかもしれない、と思ったけど
あのセットアップを見た私が感じた気持ちを、この絵に残したい。
だったら、その部分は妥協してはならないのだ。
「でもわかんないよ〜…三角なのはわかるけど…」
「どうした？」
「わっ…あ、佐藤くん」
「へえ、結構進んでんだね」
スッと隣に座ったのは佐藤くんだった。
どうやら今は休憩時間らしい。
「いや、だいたいこんな感じって決めるとこまでしか終わってないからまだまだだよ」
「あとどれくらいかかるの？」
「うーん、7月の提出ギリギリかな…また新しい紙に描き直さなきゃいけないし、色もつけなきゃいけないし…うーん…」
「思ったより絵描くのって大変なんだ…」
てか赤葦の手ないじゃん！
すっぽ抜けた赤葦が描かれた部分を指さす。
「そうなんだよ〜…オーバーハンドトス？の手の形が分からなくて…
ボールが離れた瞬間の手の形ね」
「…客観的に見てるから分からないんじゃない？」
「客観的…？わっ！？」
佐藤くんは立ち上がり、近くに置いてあったバレーボールを私に投げた。
とっさにペンを離し、ボールをつかむ。
「要は、自分でやってみたほうが感覚つかめるんじゃないかって話！」
「なるほど…でも私やったことないよ？」
「そんなん教えてやるよ。俺一応セッターだし」
「神様か」
私はボールを持ってワクワクしながら佐藤くんについていった。
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桜(プロフ) - ごめんなさいちょっと尊い… (2022年4月7日 7時) (
レス) @page8 id: 7d2166206e (このIDを非表示/違反報告)
ぴよ(プロフ) - 泣きました！本当にこのお話好きです...！赤葦最高ですっ...赤葦万歳...お疲れ様でした！ (2021年2月28日 8時) (レス) id: ebdd1925d4 (このIDを非表示/違反報告)
ピ(プロフ) - 赤葦推しの私死亡、、、 (2021年1月5日 16時) (レス) id: 324728c5bd (このIDを非表示/違反報告)
杏仁豆腐 - よしこういう時は円周率だ、からめっちゃ吹きました！頑張ってください！！ (2020年7月4日 9時) (レス) id: d74ccecfb0 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - vさん» お返事遅くなりすみません（泣）コメントありがとうございます！そう言ってもらえてとっても嬉しいです！これからもよろしくお願いします！！ (2020年3月6日 0時) (レス) id: 932e8eeb07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はるか
| 作成日時：2020年2月16日 19時
