悪女でなにが悪いの

悪女　22 ページ24

病院は静かだった


薄暗い中を走って向かう


あ「茉那っ」


やっと着いたそこには…


医「AAさんですね？」


あ「はい」


嫌だ…


聞きたくない!!



医「残念ながら、先ほど息を引き取りました」


あ「っ!!…ありがとう…ございましたっ」


もっと…もっと早く来ていれば…


あ「茉那…目覚ましてよ…もっと…っ私の歌聞いてよ!!」


涙が止まらない


あ「茉那が聴きたいって言ったんじゃん…!家族がいらないなんて嘘だから!!茉那っ」


静かすぎる病院に私の声だけが響いた


眠るように穏やかな顔をしている茉那


なんで茉那が？


私じゃダメだったの？


あ「うわぁぁぁぁぁ(泣)っうっ…はぁ…はぁ、はぁはぁ」


苦しい…


あ「は…は、は、は、は、は、はっ」


息が…


看「!?Aさん!!大丈夫ですか!?」


あ「っ、っ!」


通りかかったであろう看護師さんが来てくれた


看「大丈夫ですよ、ゆっくり、す〜は〜す〜は〜」


あ「は、す〜…はぁっ、す〜…は〜」



落ち着いた


看「大丈夫ですか？」


あ「…はい、ありがとうございました」


お礼を言うとニコリと微笑んで出て行った看護師さん


あ「弱いなぁ…私」


つくづく思う


その日は茉那の手を握ってずっと起きていた

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