どうしても、どうしても。２【Ren.N】 (ページ23)

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廊下の方から女子たちの甲高い声があがった。

(あ、廉くん来たかも…どうしよう。緊張してきた。)

廉「杏ちゃーん、迎えにきたよー！」

クラスの視線が廉くんから一気に私に集まる。

杏「………」

私は視線を下に向けながら、無言のまま廉くんのところへ急いだ。

杏「廉くんありがとう。」

廉「何？声ちっさ！笑そしたら行こうか！」

廉くんは、私の肩を抱いて廊下へと出た。

クラスは予想通り、廉くんと私の噂で盛り上がっていたと結衣がLineで教えてくれた。

クラスを出た後も、下を向いて歩いている私を見て、廉くんは不思議そうに聞いてきた。

廉「なんで下向いてるの？」

杏「廉くんの隣り歩くのすごく目立つんです。廉くんはみんなの憧れの存在だから、私が隣歩いてたら不満に思うはずなんです。」

廉「なら杏ちゃんさ、俺の隣を歩けてることにもっと自信もってよ！」

杏「そうですよね…そうしないと廉くんにも失礼ですもんね…」

廉「前も言ったけど、杏ちゃんは心配しなくても、校内で可愛いって有名だよ！実際、杏ちゃんが可愛くないなら、俺だってクラスに呼びに行ったり、隣歩いたりしないしね！笑」

杏「私も一応、自分には自信あったんですけど、廉くんとか勇太くんたちと一緒にいたら薄れてきちゃって。でも、廉くんの隣を歩いても文句言われないように、私もっと可愛くなります！！！」

廉「ははは！その調子その調子！さ、屋上ついたよー。」