レンタル彼氏。

23＊ ページ23

たった一度の裏切りのつもりだった



でも、実家にいればリジや両親が家を空けた隙をついて、ジミンが私を求めてきて


その度に、罪悪感を感じていたけど
それ以上の快楽に溺れてしまっていた


何度も肌を重ねれば
私も頭も麻痺してきたのか


私じゃなきゃ、ダメ…



ジミンが他の女と浮気したのが
バレたらリジが悲しむ

今、別れたら生まれてくる子供だって
不幸になる

今だけ、私が相手になることで
家族円満を続けられるなら…って

自分勝手な理由を正当だと思い込ませた


けど、

マコリクが産まれて、リジが退院して実家に戻ってきた時…

改めてリジとジミンが夫婦仲良く
双子をあやす姿を見ると

胸が締め付けられてる自分にビックリした


このまま実家で一緒に暮らせない

親には仕事が多忙だから会社近くに住むとか
いい歳だし、そろそろ自立しないととか
それらしい理由を並べて納得してもらった

引越しの時は最後までリジが
涙目で寂しがってくれたのが本当に苦しくて

リジ「いつでも帰ってきてねオンニぃ(涙」

「うん、また子育てのお手伝いにくるからね」

って、少しでも姉らしく振舞えたのは
ジミンが大学に行っててこの場にいなかったからなのかもしれない…

引越しは両親も手伝ってくれて
なんとかお昼過ぎには荷物も運び終わり
片付けがひと段落した頃
母が作ってくれたお蕎麦を食べていたら

ジミンが現れた


JM「あれ？お手伝いに来たのにもう終わっちゃってましたか？すみません(汗」

母「いいのよ、いいのよ〜！あ、お蕎麦食べるでしょ？私たちはトラックのゴミ捨ててから帰るから、残りは全部ジミンくんとAで食べてね〜」

父「母さんの蕎麦はうまいッ！！！」

JM「ありがとうございます！
いただきまーす！！わぁ、本当にうまいッ！」

母「うふふ〜そうでしょう♡
じゃあ後は任せるわね〜♪」




バタン。



両親が部屋を出ていけば
必然とジミンと2人きりになってしまった


「あ、あの…それ食べたら帰っていいからね
あとはダンボールの中身出すくらいだし
ひとりで片付けたいからさ」


いくら私が平静を装ってしゃべっても
ジミンはずっとお蕎麦に夢中だし

もう他にしゃべることも見つからない

気まずいし、食欲は無くなるし
ジミンとあまり目を合わせないように
食べかけの器をキッチンに片付けると



ギュッ、


後ろから抱きつかれた

24＊→←22＊

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す