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「こんなことして、あいつに怒られねえか?」

『私は多分怒られるの確定だなぁ、信長の腕振り切ってきちゃったし』

「だったら、」

『でも、このまま武田くんを放り出して帰るともっと怒られちゃう』


遠慮して私から離れようとした武田くん。

支える腕に力を込めた。

そんな体で一人で戻れるわけないのにね。


『この話はお終い!なんかもっと楽しい話しよ?』


そこからは、今日のお昼に何を食べただとか、実は制服が暑いだとか、他愛もない話をして学校に戻った。

大して中身のない話をしていれば、学校までの遠い道のりもすぐだった。


「悪いな」

『いいえ、どういたしまして。もうちょっと自分を大事にね?』


武田くんを無事に保健室まで送り届けると、本多くんと秀吉くんもいた。


「Aちゃん!なんであんな危ないとこ行ったん!?」

『心配かけてごめんね。…でも、本多くんと秀吉くんも危険な目に遭ってくれたんだからおあいこ。じゃ!』


これ以上追求されないうちに(特に秀吉くん)と、さっさと保健室を後にする。

教室に戻ろうとしたところで、自分のカードフォンがないことに気がついた。


『ガチか…』


武田くんを支えているうちにどこかで落としたのだろう。

今来た道を探しながら戻ればどこかにあるはず。

えーでも学校の外だったら戻るの面倒だな。

でもカードフォンだし悪用されたら困るもんなぁ。

今行くしかないよなぁ。

若干の怠さを感じつつも、学校内で落としていますように!と強めに祈りながら戻って行く。

中庭に出たところで、カードフォンは見つかった。


『あった!よかったー……あ、信長だ』


カードフォンを拾い上げて目線を上げると、信長と徳川くん、みやちゃんがいた。


『何あの集団』


その三人がさらに見つめる先、黒いジャージの集団と外国人らしい三人の男女が見える。

うちの学校はジャージの色が赤か青って決まっているから、他校の人だろうか。


『っ、ちょっと待ってよ…』


先頭の三人のうちの一人、一番背の高い銀髪の人を見て、体が固まった。


『まさか、ペリー……』


だとすると、隣にいる残りの二人は、ジャンヌ・ダルクと始皇帝…。

距離が遠くてよく見えない上に、声も聞こえない。

三人がペリーやジャンヌダルク、始皇帝である確証はなかったけど、なんとなくそんな気がする。

背筋が凍った。

だってまさか、本当に…?

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美優(プロフ) - 有紀さん» 初めまして!コメントありがとうございます☺️私も最近続きを書きたい欲が出てきました!気長にお待ちいただければ嬉しいです! (4月14日 14時) (レス) @page31 id: c086026ca6 (このIDを非表示/違反報告)
有紀(プロフ) - 初めまして、このドラマが好きで読ませていただきました。続き楽しみにしてます。 (3月29日 18時) (レス) id: 1322499c70 (このIDを非表示/違反報告)
美優(プロフ) - ななさん» お久しぶりです!嬉しいです✨ (3月22日 15時) (レス) id: c086026ca6 (このIDを非表示/違反報告)
なな - TVerで配信開始されたので懐かしくなりまた読みにきちゃいました。 (3月6日 23時) (レス) id: 114e35bcaa (このIDを非表示/違反報告)
美優(プロフ) - らんさん» ありがとうございます!最近は更新できていませんが、読んでくださる方がいると思うと嬉しいです😊 (2023年4月15日 18時) (レス) id: c086026ca6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆう | 作成日時:2022年8月30日 10時

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