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それこそが、今回の作戦のミソだった。
「あれは私が作った偽物の動画です」
「動画！？」
「はい！」
─────────────────────────
「Aちゃん、ちょっと来てください！」
『何？』
みやちゃんに呼ばれて特進の教室に入ると、ブルーバックの前で“徳川家康を倒す”と書かれた旗を持った信長が立っていた。
『早速動画撮ってるの？』
「そうなんです。でも、私がカメラマンだと上手くいかなくて…。Aちゃんなら信長くんといつも一緒にいますし、よりリアルに撮れるはず！」
『そんなに変わらないと思うけど…』
みやちゃんにカードフォンを持たされて、渋々信長にカメラを向ける。
『回すよ？…はい、』
「徳川家康を、倒す…」
『やる気なさすぎでしょ』
どう頑張っても旗印を掲げたとは思えないほどに小さい声の信長。
みやちゃんに「ちゃんとやってくださいませ」と怒られていた。
みやちゃんもみやちゃんでどこに情熱を注いでいるのか、5テイクぐらい撮らされた。
─────────────────────────
「偽の旗印の宣言を撮影し、合成し、あたかも本当の放送のように見せました」
合成の技術には驚いたなあ。
みやちゃんの友達が凄すぎた。
「信長くんは旗印を提出していないのです。いかがでしたか？予想通り信長くんが旗印を出したときのご気分は」
「貴様ぁーーー！！！」
徳川くんは憤って叫ぶ。
このまま憤死しちゃうかも。
そう思うくらいに、こんな様子の徳川くんは見たことがなかった。
「本当に君の言葉通りになりましたね」
「言葉通りだと？」
「天に向かって唾を吐くだ！」
明智くんの言葉を皮切りに、皆が続々と“徳川家康を倒す”と書いた旗印を広げて行く。
画面の向こう側からも、ベッドの上で旗を広げる本多くんと秀吉くんが見える。
「ふっ、このゴミどもが！」
「お前の言う通りだなぁ。人間を完膚なきまでに叩き潰すには、舞い上がるほどの絶頂から、絶望の奈落への転落だな。策を練る上で、大いなる学びになった」
「家康」
信長も旗を広げる。
その旗は、信長が何度も手にしたせいで少し皺が入っていた。
「絶望を味わう時間だ。俺から旗印を提出する。どうする家康？貴様も、それを望んでいるんだろう」
「絶望を味わうのは、貴様だ」
「全ては明日だ」
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美優(プロフ) - Ａ？さん» コメントありがとうございます！前田くんと絡めるように頑張ります！ (2022年8月26日 10時) (
レス) id: c086026ca6 (このIDを非表示/違反報告)
Ａ？ - 凄く面白いです前田との絡みが欲しいです (2022年8月25日 15時) (レス) @page35 id: 463b37ca19 (このIDを非表示/違反報告)
涼杜兄妹(プロフ) - いつも楽しく拝読しております！秀吉ともっと絡ませてほしいです！！！ (2022年8月25日 14時) (レス) @page35 id: a89c13a921 (このIDを非表示/違反報告)
美優(プロフ) - すずさん» ありがとうございます！ (2022年8月23日 19時) (レス) id: c086026ca6 (このIDを非表示/違反報告)
すず(プロフ) - 応援してます!! (2022年8月19日 18時) (レス) @page13 id: c8c40d0f19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆう | 作成日時：2022年8月10日 0時
