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「せやった、あかん！」
《それでは旗印戦、開始！》
無常にも法螺貝が鳴り響き、勝ち役に不利すぎる旗印戦が始まった。
「とにかく、勝ち役は全員行くぞ」
「「「おお、」」」
伊達くんに連れられ、勝ち役のみんなが音楽ホールに向かった。
「黒田くん、大変です、」
みやちゃんは黒田くんに電話をかける。
信長も黒田くんと早く帰ってきて…！
私とみやちゃんも、勝ち役のみんなに続いて音楽ホールへ急いだ。
《残り、8分》
「おい井伊は？」
「まだ中にいる」
ホールの前では、本多くんと龍造寺くんが困り果てていた。
ドアを開けようと頑張った伊達くんだったけど、すぐに諦めて無言で酒井くんたちを振り返った。
「おい井伊！」
「開けろ！」
酒井くんたちがドアをドンドンと叩いて中にいるらしい井伊くんに訴えかける。
けれど、何の応答もなかった。
「開けろー！」
「開けろよ！！」
「このままでは、本当に負けてしまいます」
「全員どけー！！！」
私たちから数メートル後ろに離れた本多くんが、大声を出した。
さらに、ずりずりと後ろに下がっていく。
「井伊、てめえを信じて、俺は、酒井は榊原は…！」
『何！？』
「一体何を」
「タックルだ」
「アナログとな！？」
みやちゃんの質問に冷静に答えた榊原くんに、ずっこけそうになった。
「ふんっ！ああああーーーっ！！！！！」
大きく助走を取って猪ばりにホールのドアまで突進していった本多くん。
と、本多くんがドアにぶつかる直前、突然中からドアが開いた。
現れた井伊くんにぶつかりそうになり、本多くんは急ブレーキをかけた。
が、勢い余って後ろに転がった。
井伊くんを巻き込まないところが本多くんっぽいよなぁ、なんて場違いな感想が浮かんだ。
ゆっくりと私たちを見回す井伊くん。
「井伊、自分が何をしてるかわかってんのか」
「みんな、すまん！」
井伊くんはその場に膝をついて土下座の姿勢を取った。
「俺は、裏切り者の一人だ」
『自白した…』
当然、怒っている伊達くんが井伊くんの肩を掴んで立ち上がらせた。
「やめろ貴様！」
と、中から信長が出てきた。
『信長！？』
「信長くん…！」
「井伊の話を、聞いてやってくれ」
信長の様子を見るに、何か事情がありそうだ。
確かに、あんなに仲良さそうな本多くんたちを井伊くんが簡単に裏切るとも思えない。
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美優(プロフ) - Ａ？さん» コメントありがとうございます！前田くんと絡めるように頑張ります！ (2022年8月26日 10時) (
レス) id: c086026ca6 (このIDを非表示/違反報告)
Ａ？ - 凄く面白いです前田との絡みが欲しいです (2022年8月25日 15時) (レス) @page35 id: 463b37ca19 (このIDを非表示/違反報告)
涼杜兄妹(プロフ) - いつも楽しく拝読しております！秀吉ともっと絡ませてほしいです！！！ (2022年8月25日 14時) (レス) @page35 id: a89c13a921 (このIDを非表示/違反報告)
美優(プロフ) - すずさん» ありがとうございます！ (2022年8月23日 19時) (レス) id: c086026ca6 (このIDを非表示/違反報告)
すず(プロフ) - 応援してます!! (2022年8月19日 18時) (レス) @page13 id: c8c40d0f19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆう | 作成日時：2022年8月10日 0時
