． ページ20
話している内容はそれほど穏便でもないはずなのに、昨日の徳川くんとのときとは全く違う。
二人は良いバディになれそうだ、となんとなく思った。
「さあ、あの貼り紙は、残りの裏切り者を炙り出すためのものだ。家康にお前は、なんて言われた？」
『裏切り者は、今川くんや明智くん以外にもいる…』
「つまりは、裏切り者たちはグルじゃない。それどころか、自分以外の裏切り者が誰かわかっちゃいない。きっとあの貼り紙を見たとき、裏切り者たちはこう思っただろう。“自分以外にもいるなんて！”…さあ、奴らはどうすると思う？」
「誰が裏切り者かを探し出し、手を組もうとする、か」
「本物の裏切り者は、必ず俺に近づいてくる」
黒田くんに感心していると、階段を上ってくる足音が聞こえた。
早速、黒田くんの手にかかった人がいるのだろうか。
徳川くん方についたのが誰なのか知りたいようで知りたくない、複雑な気分だった。
「身を隠しておけ」
黒田くんに背中を押され、信長とみやちゃんと一緒に階段を上る。
黒田くんたちの方からは見えないよう、踊り場からさらに数段上がったところに3人で腰掛けた。
しばらくして聞こえてきたのは、
「探したぜ」
井伊くんの声だった。
『！』
「やっぱりお前だったのか」
声が出そうになって、慌てて口を手で塞ぐ。
「どなた？」
「しっ」
みやちゃんはまだ声の正体がわかっていないみたいだ。
「一緒に、PBB作戦、潰そうぜ。なあ？黒田」
「井伊くんが？」
「…うつけが」
まさかあの井伊くんが？
信じられない。
本多くんや酒井くん、榊原くんはこのことを知っているのだろうか？
1番に思い浮かんだのは3人のことだった。
私自身、徳川くん方につくこと自体は自由だし裏切りだとは思わない。
けれど、井伊くんの行いは3人を裏切ったとしか言いようがなかった。
『井伊くん…』
だとすると、龍造寺くんが発見して保健室に運ばれた井伊くんは自作自演？
頭の怪我も嘘だった？
みんなのことを信じたいのに、何が本当か分からなくなって、頭を抱えそうになった。
ここまで読んでくださってありがとうございます！
やっと終わりましたその肆。
先週今週とちょっと忙しくしていたのもあって、気がついたらその伍の放送が終わっていてびっくりしています。笑
ここからまたガンガン更新していくので、どうぞ作品を読んでくださると嬉しいです！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 613人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
美優(プロフ) - Ａ？さん» コメントありがとうございます！前田くんと絡めるように頑張ります！ (2022年8月26日 10時) (
レス) id: c086026ca6 (このIDを非表示/違反報告)
Ａ？ - 凄く面白いです前田との絡みが欲しいです (2022年8月25日 15時) (レス) @page35 id: 463b37ca19 (このIDを非表示/違反報告)
涼杜兄妹(プロフ) - いつも楽しく拝読しております！秀吉ともっと絡ませてほしいです！！！ (2022年8月25日 14時) (レス) @page35 id: a89c13a921 (このIDを非表示/違反報告)
美優(プロフ) - すずさん» ありがとうございます！ (2022年8月23日 19時) (レス) id: c086026ca6 (このIDを非表示/違反報告)
すず(プロフ) - 応援してます!! (2022年8月19日 18時) (レス) @page13 id: c8c40d0f19 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆう | 作成日時：2022年8月10日 0時
