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「なんだ、お前も聞いてたのか」
『…今の話、本当なの』
「Aちゃん、これは」
「馬鹿息子から聞いてないのか」
『父は、事故で、』
「そんな嘘に騙されるとは、お前もまだまだだなぁ。俺が見誤ったか？」
本当なんだと思った。
みやちゃんの反応からして、みやちゃんも知っていたんだろう。
私だけが、何も知らなかった。
徳川くんが、まさか父を…
『何が目的なの』
「かつての俺が江戸幕府を造ったように、まずはこの学校のクローンたちを支配し、ゆくゆくは日本を、俺の理想の国家に変える。NEO江戸幕府、それが俺の目的だ」
「NEO江戸幕府、」
「そのために、使えるゴミは利用しないとな。エコだろ？それにしても明智のやつ、クローンになってもあっさり人を裏切りやがる。生まれ変わっても、本質は変わらぬ奴だ。はっ」
『違う！』
立ち止まった徳川くんの腕を掴む。
「触れるな！！」
「Aちゃん！？」
すぐに徳川くんに投げ飛ばされて、尻餅をつく。
腕が当たった拍子に口も切れたようだ。
だけど、そんなことには構っていられなかった。
『明智くんは、自分を裏切ることをやめただけよ。変わるために。人は必ず変わる』
「いいか、教えてやる。所詮血には抗えん。これからも俺が、それを証明し続けてやる」
『じゃあ父は？なんで父を…！』
「使えぬゴミを処分したまでだ」
『そんな…』
私たちに背を向けて去っていく徳川くん。
追いかける気力もなく、そのままヘナヘナと座り込んだ。
「Aちゃん…」
みやちゃんに手伝ってもらって、近くのベンチに移動する。
みやちゃんがいる手前、私は泣かなかったけど、みやちゃんが代わりに泣いてくれているようだった。
『みやちゃんは、知ってたんだね』
「…」
『父のこと、黙ってくれてたんでしょ、私のために。…ごめんね、辛い思いさせちゃって』
「そんな、Aちゃんが謝ることじゃ、」
そこに、明智くんのところへ行っていたはずの信長がやってくる。
「どうした…？」
『信長…っ、なんでもない』
信長の顔を見た途端、涙が溢れてきた。
「家康か」
「信長くん。銀杏高校はこのまま、家康くんの手に落ちるのでしょうか」
信長は、しゃがんで私の目元を拭うと、ベランダに歩いていった。
空を見上げて逡巡する。
「A、みやび！ようやくわかった。俺が今どこに向かい、何をすべきか」
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美優(プロフ) - Ａ？さん» コメントありがとうございます！前田くんと絡めるように頑張ります！ (2022年8月26日 10時) (
レス) id: c086026ca6 (このIDを非表示/違反報告)
Ａ？ - 凄く面白いです前田との絡みが欲しいです (2022年8月25日 15時) (レス) @page35 id: 463b37ca19 (このIDを非表示/違反報告)
涼杜兄妹(プロフ) - いつも楽しく拝読しております！秀吉ともっと絡ませてほしいです！！！ (2022年8月25日 14時) (レス) @page35 id: a89c13a921 (このIDを非表示/違反報告)
美優(プロフ) - すずさん» ありがとうございます！ (2022年8月23日 19時) (レス) id: c086026ca6 (このIDを非表示/違反報告)
すず(プロフ) - 応援してます!! (2022年8月19日 18時) (レス) @page13 id: c8c40d0f19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆう | 作成日時：2022年8月10日 0時
