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次の日学校に行くと、みやちゃんが机に緑の布を引いて、占いらしきことをしていた。
「なるほど、上杉くんは毘沙門天様の生まれ変わりです」
「やっぱりそうだったのか…！」
─上杉謙信は、自分を、戦の神とされる毘沙門天の生まれ変わりだと信じていたと言う。
膝下の本を見て小さくガッツポーズをするみやちゃん。
何あれ。
「おい、日下部の占いかなり当たるぞ！」
「まじで？」
「俺も占ってくれ！」
いくら戦国武将が占い好きだったとはいえ、みんな食いつきすぎでは？
みやちゃんのあまりの人気ぶりに、黙って教室を出た。
みやちゃんは急に占いなんか始めて、何をするつもりなんだろう。
それに、何だか様子がおかしくて、少し避けられているような気がした。
─────────────────────────
『ねえ、今日暑いからアイス食べて帰ろうよ』
「名案だな」
まだ5月だというのに暑すぎて、今年初のアイスを食べるべく、信長とコンビニに寄り道した。
「あ、この間の！」
コンビニに入ると、この前尻相撲で負けて信長に怒られていた男の子がいた。
「アイス買ってよ」
「貴様の金で買え」
『いいじゃん一本くらい。…その代わり、もうこの間みたいにこのお兄ちゃんのこと馬鹿にしちゃダメだよ？』
「はーい」
信長からの視線は無視して、棒付きのアイスを取り出す。
溶けないように早足で神社まで行って、3人並んで食べた。
が、最後の方になって男の子のアイスが棒から落ちてしまった。
男の子は泣き出してしまう。
『あーあー、もう泣かないで？今度また一緒にアイス食べよ？ね？』
「貴様！自分で落としたんだろ？泣いても変わらんぞ。是非に及ばずだ」
─是非に及ばず。
本能寺の変で信長が言ったとされている言葉。
どうすることもできない、仕方がない、という意味で使われている。
「ねえー、それくれよー」
「これは俺のだ」
泣き止んだものの不貞腐れてしまった男の子の前で大袈裟にアイスを舐めた信長。
『子ども相手にそんな意地悪しないの』
「貴様にはやらん」
「ケチ！！！！ふん！！！！」
『あっ、あ、ちょっ！』
信長の一言で完全に拗ねた男の子。
そのまま捨て台詞を吐いて走って行ってしまった。
男の子を追いかけて視線を動かすと、みやちゃんが立っていた。
見られてたかな、今の。
小さく手を振ると、礼をしてこちらに歩いてきた。
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美優(プロフ) - 紗奈さん» コメントありがとうございます！私も嬉しいです！！ (2022年8月15日 19時) (
レス) id: c086026ca6 (このIDを非表示/違反報告)
紗奈 - 私このドラマシリーズ好きなので嬉しいです！ (2022年8月15日 18時) (レス) @page6 id: 2c45cd1730 (このIDを非表示/違反報告)
美優(プロフ) - すずやまさん» そのお言葉が一番嬉しいです！ありがとうございます🥰 (2022年8月9日 2時) (レス) id: c086026ca6 (このIDを非表示/違反報告)
すずやま(プロフ) - 更新楽しみに待ってました！☺️これからも作成頑張ってください！ (2022年8月8日 18時) (レス) @page37 id: 50da26ed0a (このIDを非表示/違反報告)
美優(プロフ) - 寧々さん» わざわざありがとうございます！全然迷惑じゃないですよー！！ (2022年8月5日 16時) (レス) id: c086026ca6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆう | 作成日時：2022年7月25日 9時
