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「うぁぁぁぁ！！！！」
ちょうど2人が柱の影に重なったとき、徳川くんのものらしき大声と、何かにヒビが入るような鈍い音がした。
『…！！！』
肩が跳ねるのは抑えられなかったけど、なんとか手で口を覆ったお陰で声は漏れなかった。
しばらくして、柱の影から出てきた2人は、何事もなかったかのようにそれぞれ歩いて行った。
「家康と信長は同盟を結んでいた仲。嫌な予感しかしません」
『…信長ならきっと大丈夫だよ』
とは言いつつも、内心は心配で、半分は自分に言い聞かせたようなものだった。
お昼休み。
いつも一緒にご飯を食べているみやちゃんが居なくて、お昼休みになった途端意気揚々と七輪の火力を強め始める信長も居なかった。
今日学級委員会の日だったっけ？
しょうがないから椅子をベランダに出して、優雅なお一人様ランチタイム。
『あ、いた』
お弁当を食べながらふと上の方を見れば、屋上の柵にもたれかかる信長がいた。
『…みやちゃんだ』
程なくして、信長の隣にみやちゃんが並んだ。
…何話してるんだろう。
信長が、みやちゃんのことを“みやび”と呼んだあの日から。
心の片隅でずっとモヤモヤしているこの気持ちには、まだ名前をつけたくない。
だって私たちはただの幼馴染でそういう関係じゃないし、私にその資格はない。
『食堂行ってこよ』
何も見なかったことにして、お一人様ランチタイムは次回に持ち越しにしよう。
その日の帰り道、信長はずっと何かを考えているようだった。
「A」
『どうしたの？』
「…人は、変われると思うか」
『難しい質問だね』
「柿は干されようと柿だ」
『そうだねー…』
「、何だ」
立ち止まって、信長がいつも腰につけている巾着に手を伸ばす。
そして、干し柿を二つ取り出した。
『干し柿になる柿って、元々はすごく渋いんだって。だけど糖度自体は高いから、渋さを取り除いたら甘くて美味しくなるの。本当は渋柿だって甘いのに、誰かに一手間加えてもらわないと甘くなれないのね。…だから人も、誰かと出会ったり、自分が変わりたいと思ったりすることで、今まで知らなかった自分になれるんじゃないかな。ただ、見えるようになっただけで本質は変わらないのかもね』
なんだか変に語りすぎてしまった。
急に恥ずかしくなって、片方の柿を信長の口に突っ込んだ。
『変わっても変わらなくても、私はずっと側にいる。……甘っ』
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美優(プロフ) - 紗奈さん» コメントありがとうございます！私も嬉しいです！！ (2022年8月15日 19時) (
レス) id: c086026ca6 (このIDを非表示/違反報告)
紗奈 - 私このドラマシリーズ好きなので嬉しいです！ (2022年8月15日 18時) (レス) @page6 id: 2c45cd1730 (このIDを非表示/違反報告)
美優(プロフ) - すずやまさん» そのお言葉が一番嬉しいです！ありがとうございます🥰 (2022年8月9日 2時) (レス) id: c086026ca6 (このIDを非表示/違反報告)
すずやま(プロフ) - 更新楽しみに待ってました！☺️これからも作成頑張ってください！ (2022年8月8日 18時) (レス) @page37 id: 50da26ed0a (このIDを非表示/違反報告)
美優(プロフ) - 寧々さん» わざわざありがとうございます！全然迷惑じゃないですよー！！ (2022年8月5日 16時) (レス) id: c086026ca6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆう | 作成日時：2022年7月25日 9時
