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「それは?」
「このクラスで、秀吉だけが普通の中学から来たってことかな」
やけに余裕そうだったけど、秀吉くんはどんな戦略を立てたのだろうか。
果たしてみやちゃんは、信長を連れてくることができるのだろうか。
『ん?そういえば伊達くんは?前田くんと毛利くんもいないし…』
と、秀吉くんに助太刀する伊達くんが画面に映った。
「伊達が秀吉を助けやがった」
「卑怯な真似しやがってくっそ…」
「大体、手貸すの反則じゃねえのか?」
【問題ありません。旗印戦は、旗印に書いたことを成功できるかどうかだけ問われています。なので手段は関係ありません】
「だとさ」
「でもよ、伊達に助けてもらわなきゃならなかったってことは結局、秀吉は見た目通りのヘタレだったってことだ」
ここで、旗印戦以来ずっと黙っていた武田くんが久しぶりに口を開いた。
「お前は何も見えてないなぁ」
「あ?」
「じゃあ聞くが、お前が同じ状況に至ったとき、味方にできるのか?伊達程の男を」
武田くんの言う通りだ。
何を言ったか知らないけど、秀吉くんのコミュニケーション能力があってこその伊達くんの協力なんだろう。
そして恐らく前田くんと毛利くんも。
「しかし、あの伊達と組むとはねえ」
「予想外」
「これで秀吉の勝利は一歩前進」
「さあ?どうだろうか」
「どういうことだ」
伊達くんの登場によって、クラス内が秀吉くんの勝ちに傾き始めたとき、黒田くんが異を唱えた。
「伊達はかなりの数を相手にしながら秀吉の安全にも注意を払わねばならない。そして相当消耗した後に戦うのが、加藤清正。加藤は今、体力を温存している。これは相当有利なはず。さあ、どうする秀吉」
『黒田くん…?』
いつも通りといえばいつも通りだけど、やけに冷静な黒田くんにちょっとだけ違和感。
まさか、黒田くんが…?
いや、憶測でものを見るのは良くない。
邪念を振り払ったとき、画面に毛利くんと前田くんが助けに入るのが映った。
『やっぱり…』
「前田と毛利も味方についたってのか!くっそっ…」
「あのお二人が?」
そこに、みやちゃんと信長、嬉しそうに竹を担いだ本多くんが入ってきた。
─戦略家の毛利元就は、一代で中国8カ国を統一した覇者。
そして、槍の名手で、加賀百万石の礎を築いた、前田利家。
「そんなお二人も味方につけるなんて、さすが秀吉くん!人たらしと言われるほどのコミュニケーション力!」
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美優(プロフ) - 紗奈さん» コメントありがとうございます!私も嬉しいです!! (2022年8月15日 19時) (レス) id: c086026ca6 (このIDを非表示/違反報告)
紗奈 - 私このドラマシリーズ好きなので嬉しいです! (2022年8月15日 18時) (レス) @page6 id: 2c45cd1730 (このIDを非表示/違反報告)
美優(プロフ) - すずやまさん» そのお言葉が一番嬉しいです!ありがとうございます🥰 (2022年8月9日 2時) (レス) id: c086026ca6 (このIDを非表示/違反報告)
すずやま(プロフ) - 更新楽しみに待ってました!☺️これからも作成頑張ってください! (2022年8月8日 18時) (レス) @page37 id: 50da26ed0a (このIDを非表示/違反報告)
美優(プロフ) - 寧々さん» わざわざありがとうございます!全然迷惑じゃないですよー!! (2022年8月5日 16時) (レス) id: c086026ca6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆう | 作成日時:2022年7月25日 9時