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私が秀吉くんに捕まったのを見届けてから、信長も席を立った。
いくら喧嘩強いからって、人にダメって言っておきながら自分は行くなんて…!
むくれた私を窘めるように、秀吉くんは私の手を引いて教室の一番前まで連れていった。
『あんな言い方しなくたって…』
「それだけAちゃんのことが大事なんちゃう?」
『え?』
「きついこと言ってでも、危ないとこには行ってほしくないもんやねん。怪我されるより百倍マシや」
『でも、自分は出ていったじゃん』
「自分が終わらせんかったら、いつかAちゃんが来るやろ?あいつも男やねんから、喧嘩の一つや二つできるって」
『私だって、怪我してほしくないのに…』
「ええから見とき」
そのとき、秀吉くんがちょっとだけ切なそうな顔をしていることに気づく余裕はなかった。
教室に、着替えたらしい伊達くんが入ってくる。
何その格好?
「武田、何を考えてる」
「さすがの武田も、205人相手にするんは無理やろ」
「いや、逆説的に考えれば、これは大いなる好機」
「どういうこと?」
「旗印戦は、勝てば相手が持つポイントを獲得できる。もし武田が勝てば、一挙に205ポイント獲得。つまり」
「つまり!武田が勝てば一気に総長に近づく!」
黒田くんの言葉に被せるように、秀吉くんが叫んだ。
秀吉くんは嬉しそうだけど、黒田くんはちょっと不完全燃焼感。
「それだけじゃない。旗印戦は旗印を掲げた側が負けた場合、旗印戦の参加資格は奪われる」
「でも、挑戦される側が負けても、獲得したポイントは減らずにそのままです」
「「つまり!」」
「武田は負けても失うもんがない!」
秀吉くんと黒田くんが被った。
黒田くんはちょっと嫌そうだけど絶対仲良くなれるよね。
「あのさぁ、秀吉くんなんなのかなぁさっきから自分で喋ればいいじゃんじゃあもう」
我慢できなくなったらしい黒田くんが立ち上がって秀吉くんに詰め寄る。
後ろの本多くんたちから「座れ」とクレームが飛ぶ。
「座れよ!」
「うるせぇ、みんなもわかんねぇだろ馬鹿なんだからお前ら!」
「しかし、武田はなぜトイレに篭ったのか」
「それは!」
『うわっ!』
突然、伊達くんが叫んでステップを踏みながら前へ出た。
びっくりして椅子から落ちそうになったけど秀吉くんが助けてくれた。
「作戦を練るためだ」
「さっきから誰なんだよ!?」
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美優(プロフ) - 紗奈さん» コメントありがとうございます!私も嬉しいです!! (2022年8月15日 19時) (レス) id: c086026ca6 (このIDを非表示/違反報告)
紗奈 - 私このドラマシリーズ好きなので嬉しいです! (2022年8月15日 18時) (レス) @page6 id: 2c45cd1730 (このIDを非表示/違反報告)
美優(プロフ) - すずやまさん» そのお言葉が一番嬉しいです!ありがとうございます🥰 (2022年8月9日 2時) (レス) id: c086026ca6 (このIDを非表示/違反報告)
すずやま(プロフ) - 更新楽しみに待ってました!☺️これからも作成頑張ってください! (2022年8月8日 18時) (レス) @page37 id: 50da26ed0a (このIDを非表示/違反報告)
美優(プロフ) - 寧々さん» わざわざありがとうございます!全然迷惑じゃないですよー!! (2022年8月5日 16時) (レス) id: c086026ca6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆう | 作成日時:2022年7月25日 9時