2人の悪魔と過ごす日々 (ページ6)

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(ルイSide)
ノアと別れた後、ミスターを部屋へ通すべく扉を開けた。

「君は人間なのかい？」
｢そう見えますか？｣

そうか･･･、俺たちって基本このホテルか、マスターの世界に籠もりっぱなしだったから他のヴィランズの方々には正体知られていないんだな。

ま、別に隠しているわけでは無いんだがあまり言いたくないんだよな。
俺もノアも人間から悪魔にメタモルフォーゼしているしな。

「いや、気配はヴィランズの者なんだが、雰囲気がね」

どこか探ってくるような眼。
苦手だな、この目。

｢僕はヴィランズですよ、れっきとしたね。｣

にこりと笑うと、ミスターもにやりとうさんくさそうな笑みを浮かべた。

「では君も誰かの手下と言うことか」
｢そうですね。･･･まぁ、当ててみてください。この約2ヶ月で。簡単にばらしてしまってはおもしろくないでしょう？｣

ウィンクをし、口元に人差し指を当てて言うと、ミスターはフッと呆れたように笑った。

「まったく。少し人間ではと思ったが、思い込みだったようだ。今の君はまさにヴィランズのような顔をしていたよ」

その言葉に笑みを浮かべ、頭を下げた。

｢では、僕はこれで。皆様がおそろいになりましたら呼びに上がります。｣
「あぁ、お願いするよ」

失礼しますと、ミスターの部屋を後にした。
部屋から出ると、ノアもちょうど出てきたようで、鉢合わせになった。

『ずいぶん話し込んでたんだね。』
｢そんなに長かったか？｣

体感的にそんなに立っていない気がしたんだが

『私が女性陣の部屋に魔法をかける終わるくらいにはかかっていたわよ』
｢それはそんなに時間かからないだろ｣

部屋に魔法をかけるなんて、扉を開けて3秒ほどで可能である。
従ってそこまで時間がかかっていないということだ。

ため息を一つこぼして、俺も他の方が使う予定の部屋に魔法をかける。
ほらな、すぐ終わるじゃねぇか。

｢こっちも終わった。他の方々が来る前に飲み物とお菓子の用意しとくか｣
『ん。了解』

紅茶やハーブティ・いちよジュースもおいとかないとな。
菓子はどのような者が良いのだろうか･･･
マスターヴィランズと世界観だけでは好みを図りしかねるので、難しいな。

『無難にクッキーとかで良いんじゃ無いの？そんなに考えなくても』
｢考えるのがめんどくさいだけだろ。おまえは｣

とは言ったが、たしかに無難な物が良いかもしれない。
そう思い、キッチンに向かった。