2人の悪魔と過ごす日々 (ページ39)

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マスターとの会話【マルフィ】ページ39

※マルフィほぼ出てきません。
マルフィのことをマレフィセント様と話しているだけです。

『以上が今回の報告になります。』

ノアは今、茨が蔓延るマレフィセントの城に報告に来ていた。

「どうだ？ノア。お前から見てマルフィは。」
『そうですね…』

マレフィセントからそう問われ、ノアは普段のマルフィを思い浮かべ、彼の行動を思いうかべる。

マルフィは、リクルーティングでは人間への対応が素晴らしいと思う。
女性のファンが多い中、エスコートが上手なのはマルフィとアップルポイズンが断トツである。
紳士的な対応、ビジュアル、全てが人間を魅了する武器となっている。

さらに、あの個性豊かな手下達をまとめるのも上手いとノアは思う。
気遣いもできると、こないだ女性陣からも言われていた。

『素晴らしい方だと思いますよ。リクルーティングもお上手ですし、他の方々を纏めるのも群を抜いているかと。』

「ほぉ…。」

『ま、たまに鏡見すぎてつまづいたり、ご飯の時間に出てこないなどと言う所もありますが』

鏡を見るのに夢中になり、この間はソファに小指をぶつけて声にならない叫びをあげていたなということを思い出し、ノアは思わず頬を緩めた。

「そんなことがあったのか…。」

フッと静かに笑ったマレフィセントを不思議そうに見上げるノア。

「いや、あの子を拾った時は全てに怯えて凍てついた瞳をして、恐怖と絶望でこの私が手を焼くほどだったあの子が、丸くなったものだなと思ってな。」

『そうだったのですか。今では考えられませんね。』

「そうだよ。」

ふと懐かしそうに言うマレフィセントにノアはまるで母親のようだと思った。

『マレフィセント様は本当にマルフィさんのことを大切に思われているんですね。』

「当然だ。この私が手塩をかけて育てた手下だからね。」

***

全ての報告を終わり、マレフィセントの城を後にしホテルに帰ってきたノア。

「おや、おかえりノア。」
『ただいま。マルフィさん』

大広間に向かう道中で会ったのはマルフィだった。

「報告かい？」
『えぇ。マレフィセント様のところへ。マルフィさんは愛されているね。』
「…え？」
『マレフィセント様が、褒めていたよ。よかったね』

そう言ってマルフィを隣を過ぎ去る。
ノアはマルフィが、耳まで赤くなり嬉しそうな顔をしていたのを見て微笑んだ。