2人の悪魔と過ごす日々 (ページ17)

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ノアがそういうと、再びマルフィさんが口を開く。

「では、マスターヴィランズは誰なんだい？」
｢ファンタジアのチェルナ・ボーグ様ですよ。｣

普段、様付けなんてしないから鳥肌が…。
マルフィさんの問いかけに答えた後、目を閉じ、少し魔力を解放する。
それだけで俺達のロープは千切れた…。ということはもともとそこまで敵対心を持たれていなかったようで安心した。
俺がロープをほどいたのをみて、ジャックハートさんがぱちぱちと拍手している姿が見えた。

｢じゃあ、お前のマスターも？｣
『えぇ。ルイと一緒でチェルナ・ボーグ様ですよ。』

エイトフットさんの問いかけに、ノアが手を擦りながら言う。
そんなに痛くなかっただろうに、大げさなやつだ。

「ではシリキ・ウトゥンドゥさんとは？」
｢あの方は…そうですね。上司のようなものでしょうか｣

そういうと皆さんの頭の上に？マークが見えた。まぁそうだよな…俺たちの関係ってちょっとややこしいもんな。

『わかりやすくいいますと、チェルナ・ボーグ様が私達に力を与えてくれた親のような者、シリキ・ウトゥンドゥ様は仕事と住む場所を与えてくれる上司といったところです。』

ノアがわかりやすくいったが、半分理解したが、半分わかっていないという感じであった。

「まぁ、何はともあれ、2人は管理人でもヴィランズの手下ってことやな？」
『そう…ですね。』

ファージャさんの言葉にノアがうなずく。
すると皆さん顔を見合わせにやりと笑った。

「ならノア、ルイ。」
｢『なんでしょう』｣
「今後私達に様付けと敬語は禁止ですわ。」
｢『え…』｣
「だって、2人ともスカ―ちゃんと同じ【手下】なんでしょー？じゃあ同じ立場ってことだだもん！」

だから様付け禁止！と全員から言われてしまった。
なんて勝手なんでしょうね…。

『どうする？ルイ』
｢皆さんがそれをお望みならするしかねぇんじゃね？｣

ノアにそう答える。
人間だった時のせいで、人とあまり関わろうとしないノアだが、この方々と接することで少しずつ仲間と接することに慣れて行ってくれるといいな。

｢『ま。あらためてこれからよろしく』｣

俺とノアが敬語を外し、声をそろえて言うと各々からよろしくーと声が聞こえ笑みがこぼれた。