雌雄同体兄弟 (ページ32)

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16話ページ32

「お待たせ、小豆2缶に砂糖3袋、抹茶1缶、白玉粉2袋。後は粗塩1袋ね」

『ありがとうございます！えっとこれお金です』

「はーい丁度。また来てね。小鬼ちゃんなら何時でも歓迎さ」

『あはは、じゃあ今度何が手見上げ持って来ますね！』

サムさんの優しさに触れて癒されきった後は少し重たい袋を持ってミロクの元へ帰る。

途中、栗拾いの為に裏の森に行くであろう集団を見て立ち止まった。

(ユウくん達だ。
……悪いけど洋菓子は専門外なんだよね。プリンとかワッフルくらいしか作った事ないし

そう言えば。プリンもワッフルもミロク、凄く嬉しそうに食べてたな……)

『ミロクも…本当はやっぱり洋菓子の方が好きなのかな……』

そんな不安を消す為に頭をブンブンふり歩き出す。

今は何も考えなくていい。
問いただすことなんてしなくてもあの子は自分で決められる。
だって私に似た賢い子なんだから。

～～

『ミロクくーんただいま』

「おかえり姉さん。準備出来てるよ。

て、色々買ってきたねぇ」

『作る度に買いに行くって言うのも面倒臭いし、必ず使う物はあっても困らないでしょ？』

「そうだね、姉さん」

さぁ、嫌なこと全部忘れて楽しいお菓子作りの始まりだ！