雌雄同体兄弟 (ページ31)

今日:3 hit、昨日:11 hit、合計:40,346 hit

15話ページ31

場所は変わって放課後の厨房。

「ねえ、姉さん。良かったの？」

『んー何が？』

「今日、姉さんの話だとハーツラビュル寮の人達とケーキを作るって話しじゃ……？」

『あぁその話ね。いいよ。なんか気分が乗らないし……

それにミロクくんにも会いたかったしねぇ』

「相変わらずだね姉さんは」

そう言ってお互いに笑い合う。

彼はミロク・チャナメラ。

私の優しくて、賢くて、とても大切なたった1人の家族。
彼との時間は何よりも大事で誰にも邪魔なんかさせられない。

そう、誰にも……。

「姉さん、それじゃ何作る？」

『え、えっと……じゃあぜんざいとかどう？
確か、サムさんのお店に白玉粉があったから、そんなに時間はかからないと思うよ。

ミロクくんの腕が落ちてないかチェック出来るしね』

「そっかならそれで良いね！って姉さんほんとそういう所だけは厳しいよね…」

『まぁまぁ、それじゃ必要な物買いに行ってくるから、先に準備しておいて』

「うん、分かった。よろしくね」

～～

『すみませーん』

「はぁい小鬼ちゃん。おや、また来てくれたんだね」

サムさんとは普通の生徒よりは仲がいいほうだと思う。
この人とは気が合うんだよね。
アドレス交換とかもしてるし、良くおしゃべりするほうだよ。

まぁ何だかんだ此処を利用してる回数が多いってのもあるけど。

タロットカード、ペンデュラム、水晶にアストロダイス。
このショップには様々な占いグッズがある！

あと和菓子作りにちょくちょくお世話になってるよ。

なんでも揃ってる購買っていいよね。
買う気がなくてもついつい来ちゃう！

『あ、サムさん今日ぜんざい作るんですけど、このメモのヤツって今あります？』

「これはまた甘そうなメモだね」

あとこの人たまに出る独特な表現が超ツボ。