【文スト】少し不思議なうずまきの給仕さん

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(カランカランッ)





『いらっしゃいませ……あ、国木田さん。こんにちは。この時間帯に来るのは珍しいですね』


｢ああ……仕事がひと段落ついたので少し休憩にな｣


『お疲れ様です。珈琲、飲みますか？』


｢ああ、頼む｣


『畏まりました』





物凄く疲れたような顔をしている国木田にAは丁寧に珈琲を作る。





『……また太宰さんですか？』


｢9割以上は其奴の事だな。資料整理で疲れたというのもある｣


『……本当にお疲れ様です。どうぞ』


｢ああ、ありがとう｣





国木田はAから受け取った珈琲を飲み、｢美味いな｣と声を漏らす。

その言葉にAは少し微笑んだ。





『武装探偵社の資料関係の仕事って大変そうですね。沢山の資料があるでしょうし……』


｢ああ。特に最近なんかはある組織について調べる事が多くてな｣


『ある組織……ですか？』


｢ああ、"組合(ギルド)"という北米を拠点とする異能者集団だ｣


『組合……』


｢ああ、お前も気をつけろよ｣


『……はい、気をつけます』





国木田は組合についての話が終わると｢ご馳走様｣と云って立ち上がった。





｢じゃあ、俺は仕事に戻る｣


『はい。お仕事頑張ってくださいね』


｢ああ｣





国木田が店から出ていき、静かになってしまった店内でAは少し組合の事について考える。

だが、すぐに考えるのを止めて皿洗いを始めることにした。




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