甘い誘いは不要 ページ25
「冷たいな〜〜。素直に嫉妬してましたって言えば?」
そう言いながら、アドムはバラの木に手を伸ばし、優しく咲いているバラを撫でる。自分にバラの棘が刺さらないように優しく、優しく…。そんな彼の余裕そうな様子を見て彼女は不機嫌そうに言う。
「そんな訳ないでしょ?貴方みたいな奴を好きになって可哀想な娘って憐れんでるのよ。自惚れないでくれる?」
棘が刺さらないように優しく撫でていたが、綺麗な花弁に隠された言葉という棘が彼をチクリと刺す。アドムは酷い言い草だな〜。と心の中で呟きながら再び彼女の後ろに回り込み、優しく抱き寄せ、手の甲を撫でる。
「強がんなよ……。まぁ、そういうところも可愛いんじゃない?」
彼は甘い言葉を吐きながら彼女の反応を伺う。
何処を見据えているかは分からない彼女の瞳。しかし、その瞳がアドムを見ていないことだけは彼にも分かった。
「なぁ、こういうとこってスリルがあって結構面白いと思わない?」
そう言いながら、彼はAの首筋に唇をあてる。
「やめてって言ってるでしょ!」
大きな声が庭に響く。あまりの声の大きさにアドムはびっくりして目を見開く。そんな大声を出した当の本人のAは彼の手をはねのけ、スタスタと屋敷の方に向かってあるいていく。
その後ろ姿からも彼女が不機嫌であることはよくわかる。
俺が何かしたかよ…
彼は彼女にいつもも通りに振る舞っていただけだった。別に今日、特別に彼女にすり寄っているわけではない。
彼女の歩く後ろ姿を眉をひそめ、首を傾げながら見つめた。
あ、作者のもなかです。
申し遅れたことがあるので書きます。
この話の舞台は中世ヨーロッパ風な感じの所。
忠実に中世ヨーロッパを再現しているわけではないので注意して欲しいです。特に!お酒とかは中世ヨーロッパ以降のお酒ですが…気にしないで下さい。
名前のある登場人物は基本的に主要キャラです。マリーとか、ステラとか、結構大事なんで覚えて置いて欲しいです。
ほとんどネタバレですが、後一人主要キャラが近々出てきます。心の準備をよろしくお願いします!
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もなか@中身はこしあん(プロフ) - 麗華さん» 学校はじまると何かと忙しいですからね(´-ω-`)麗華さんも暇なときでいいので見に来てくださいね~♪ (2015年9月7日 17時) (レス) id: 42910bbd46 (このIDを非表示/違反報告)
麗華 - もなか@中身はこしあんさん» いえいえです(*・ω・*)学校始まっちゃいましたもんね…やだなぁ(笑)第一章完結お疲れ様でした!番外編も第二章も楽しみにしてます♪ (2015年9月5日 23時) (レス) id: 525612bbb2 (このIDを非表示/違反報告)
もなか@中身はこしあん(プロフ) - 麗華さん» ありがとうございますっ!(っ´ω`c)更新ペースはこれから少し落ちると思いますが、よろしくお願いします。まだまだ序の口ですから、第二章ではもっとドロドロにしていきますよ~(`・ω・´) (2015年9月1日 7時) (レス) id: 42910bbd46 (このIDを非表示/違反報告)
麗華 - もなか@中身はこしあんさん» 「私が来てない間にかなりお話が進んでいる(;°Д°)」とビックリしました(笑)折角なので最初から読み返してみました♪途中で感動して泣いちゃいました…これからも更新楽しみにしてます^^波乱の第二章に突入だ!((黙r (2015年8月31日 16時) (レス) id: 525612bbb2 (このIDを非表示/違反報告)
もなか@中身はこしあん(プロフ) - しゅうさん» 素敵だなんてっ…そんなっ…(*゜д゜*)とっっても嬉しいです!!ありがとうございます! (2015年8月13日 2時) (レス) id: 42910bbd46 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もなか | 作成日時:2015年5月30日 19時