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中庭の出来事 ページ23

ある日の昼下がりだった。天気が良く、ポカポカと気持ちよかった為、Aは一人で庭に散歩に出かけた。もちろん、貴族の屋敷の庭だ範囲はとてつもなく広い。そんな彼女の家の庭には、季節とりどりの花が咲き乱れている。華の甘い香りを肺の奥まで吸い込み、彼女は一人で散歩をする。

歩いていると、よく見慣れた召使いの後ろ姿を彼女はとらえる。ちょうど、庭で華の手入れをしているアドムだ。

彼女は、ちょうど喉も渇いてきたし、もう少し奥の方へ歩いていけばベンチがある。彼に紅茶でも持って来させて休憩をしよう。と思い彼に近づく。

しかし、その足は急にとまった。

Aの目に一人のメイドの姿が映る。
彼はメイドと話をしていた。


アドムはその日、庭の華の手入れをしていた。この仕事が終われば、Aへおやつを持っていかなければならないため少し急ぎ気味で作業をする。

すると、一緒に作業をしていたメイドが彼に話しかける。アドムは呼ばれた方を向くと彼女はなにやら真剣な、しかし頬をピンクに染めながら真っ直ぐに彼を見つめていた。その彼女のただならぬ雰囲気に急いでいた彼の手も止まり、彼女の方に体を向ける。

「どうしたんですか?ステラさん。」

アドムはいつものように爽やかで、汚れないような笑みを彼女に向けた。ステラという名のメイドはうわずった声で言う。

「あっあの!アドムさん!…私…その…えっと…あの……………………好きです。」

彼は突然の告白に動揺……するわけでもなく。小さくため息をついた。

「…申し訳ありませんが、僕はステラさんの気持ちには答えれません。」

お嬢様のあんな条件がなければすぐに相手してやれるのに…。

という付け足しは自分の中に閉まって…。

それでもなお、ステラは真っ直ぐな瞳で彼を見つめる。

「知ってます。でも…あの…もしよければ一緒にお食事でも…」

「すみません。」

彼はステラを突き放すような言葉で刺していく。今まで一緒に仕事をしてきたから彼女の強情さはわかっていた。すでに、アドムは彼女を自分の手中で転がし始めていた。
すると、ステラはいきなり彼に抱きついた。さすがにこれほ彼も予想しておらず、少しびっくりする。

「お願いします」

「駄目です。職場の空気が乱れます。」

彼の胸に顔をうずめるステラ。アドムはこの状況を少し楽しんでいた。

嫉妬の情か否か→←彼女が望むのは…



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設定タグ:シリアス , 恋愛 , 名前変換オリジナル   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
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もなか@中身はこしあん(プロフ) - 麗華さん» 学校はじまると何かと忙しいですからね(´-ω-`)麗華さんも暇なときでいいので見に来てくださいね~♪ (2015年9月7日 17時) (レス) id: 42910bbd46 (このIDを非表示/違反報告)
麗華 - もなか@中身はこしあんさん» いえいえです(*・ω・*)学校始まっちゃいましたもんね…やだなぁ(笑)第一章完結お疲れ様でした!番外編も第二章も楽しみにしてます♪ (2015年9月5日 23時) (レス) id: 525612bbb2 (このIDを非表示/違反報告)
もなか@中身はこしあん(プロフ) - 麗華さん» ありがとうございますっ!(っ´ω`c)更新ペースはこれから少し落ちると思いますが、よろしくお願いします。まだまだ序の口ですから、第二章ではもっとドロドロにしていきますよ~(`・ω・´) (2015年9月1日 7時) (レス) id: 42910bbd46 (このIDを非表示/違反報告)
麗華 - もなか@中身はこしあんさん» 「私が来てない間にかなりお話が進んでいる(;°Д°)」とビックリしました(笑)折角なので最初から読み返してみました♪途中で感動して泣いちゃいました…これからも更新楽しみにしてます^^波乱の第二章に突入だ!((黙r (2015年8月31日 16時) (レス) id: 525612bbb2 (このIDを非表示/違反報告)
もなか@中身はこしあん(プロフ) - しゅうさん» 素敵だなんてっ…そんなっ…(*゜д゜*)とっっても嬉しいです!!ありがとうございます! (2015年8月13日 2時) (レス) id: 42910bbd46 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もなか | 作成日時:2015年5月30日 19時

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