番外編 ifの世界で ページ32
なさん!あけましておめでとうございます!
今年もよろしくお願いいたします。もなかです。
本編が若干切りが悪いけど、謹賀新年番外編!…というわけで、本編と全く関係なく番外編します!紫苑は、出てこないよ!!
今回は、本編に出てくるか否か危ういカオナシのお話。では、どうぞ。
『私とカオナシと貧乏神と…』
お正月、この時期は八百万の神様にとっても何かと忙しい時期。勿論、油屋で働くこの私、Aにとっても忙しい時期だ。忙しい合間を縫ってこの油屋に訪れる八百万の神様達でごった返してしまう。目も回る忙しさ。
私が、ちょうど厨房に料理の追加を頼みに言った帰りだった。煌びやかな油屋の廊下の片隅で小さくうずくまっている背中が見えた。みんな、其の子には気づかないのかせかせかと通り過ぎてしまう。
私は、その小さな子が気になった為、近づいて話してみることにする。迷子だったらかわいそうだしね。
私は、其のこの前でしゃがんで尋ねる。
「ねぇ、僕?どうしたの?」
「んー?」
顔を上げるとクリクリした目が可愛い男の子だった。男の子は私を見て、不安そうに目を潤ませる。服はボロボロで、薄汚れている。私の頭の中にとある人物と姿が重なったが直ぐにかき消された。
「ぼっ僕ね、“あんちゃん”とはぐれちゃったの…。うぅ…グスン。」
“あんちゃん”…?ってことはお兄さんと来たってことか…。
そういいながら目尻に涙を浮かべる。その目からは今にも涙が溢れてきそうだ。
私は慌てて其の子に話しかける。
「そうなんだ。ねぇ僕、名前はなんて言うの?」
「僕の名前?……貧乏神。」
「貧乏神君か…。私の名前はA。宜しくね。」
貧乏神君と私は握手を交わす。先ほどに比べて涙も引っ込んだらしく、其の大きな目はにっこりと細められたら。
「ねぇ、貧乏神君。」
「…なぁに。」
「私と一緒に“あんちゃん”探そっか。」
「うん!」
そして、私が立ち上がろうとしたときだった。
「あぁ〜。いたいた、見つけたよ。」
のんびりとした口調が聞こえてきた。振り返るとそこには真っ黒な布を体にまとったカオナシさんが立っていた。
カオナシさんは、よくこの油屋に来る常連みたいなもので私もよくカオナシさんのお世話をさせてもらっている。
「あ!あんちゃんだ!!」
貧乏神君は、急にぱぁっ!と顔を輝かせてカオナシさんに飛びついた。「こら、もうちょっと加減しなって…。」と言いながらカオナシさんは貧乏神君の頭を撫でた。
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レモン(プロフ) - はじめまして、ハクも格好いいけど紫苑の方が可哀相に思えて、紫苑が好きになってきました。これからも応援してます! (2019年1月20日 22時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
しろ - ほほぅ…誤って評価を…ならあなたのかわりに私がいれないでおきます((ニコッ あ!ごめんなさい。誤作動でおしちゃいました★ (2018年12月15日 21時) (レス) id: 7e3c093cf9 (このIDを非表示/違反報告)
名無し43692号(プロフ) - 作者様から返事が、、!ありがとうございます(^O^) 紫苑君の活躍期待してます!笑 ずっと応援してます(^-^)/ (2016年3月26日 19時) (レス) id: 9d06ba8ba1 (このIDを非表示/違反報告)
もなか@中身はこしあん(プロフ) - 季紀さん» 季紀さん!?君の手シリーズ読んでました!(`・д・´)売ってる本みたいだなんて…そんなそんな…!ありがとうございます!これからも頑張らせていただきます! (2016年3月26日 18時) (レス) id: 143efacaa5 (このIDを非表示/違反報告)
もなか@中身はこしあん(プロフ) - 名無し43692号さん» ありがとうございます!紫苑君、これから結構活躍するはずです!見届けてあげて下さい!よろしくお願いします!(´▽`)ノ (2016年3月26日 18時) (レス) id: 143efacaa5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もなか | 作成日時:2015年11月19日 1時