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第23話 ページ26

「…ここなら、誰にも見つかることはないでしょうか。」

「うん。……アリババくんを呼ばなくていいのかい?」

「はい。………あの人抜きで貴方に話さなきゃ、いけないことがあるので。」

私がそう言うと、アラジンは困惑したような顔をした。きっと、私が今から話すことが危ない話だとわかっているからだろう。

「ちょ、ちょっと待っておくれよ。そんな簡単に話してもいいのかい?」

「はい。彼は許されざる者です。………でも、何故でしょうか、どこか彼を憎めない私がいます。」

この胸の蟠りはなんだろう、と先刻から何度も考えている。でも、なにもわかっていない。私がわからないことは、誰にもわからないのだ。

ーー自分のことを全て知ってるのは、他でもない自分自身さ。俺じゃない。今も、殺したくて殺したくて、堪らないんだろ?

私と初めて会った時、彼はそう言った。彼は私を戦闘民族のファナリスだと見抜き、私を利用した。いいようにも、悪いようにも。

そのおかげで私は知ってしまった。それが何なのかは、わからないけど。

「モルさん、モルさんがいいなら、話しておくれよ。僕は彼のことを、知らなくちゃいけない気がするんだ。」

「……はい。その代わり、私の願いを聞いてください。」

わかった、と言う返事も聞かずに私はアラジンに言った。彼に出来ないことを。



「彼を、壊してください。」

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ふぇみり - 凄く面白いです!!更新頑張って下さい!! (2016年10月13日 19時) (レス) id: c932bc428c (このIDを非表示/違反報告)
スイショウ(プロフ) - はじめまして。お気に入り登録させていただきました(^ω^)更新頑張ってください (2016年10月9日 12時) (レス) id: 682e32bdcb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:れんと x他1人 | 作成日時:2016年9月10日 11時

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