第17話 ページ19
「…っ、な！？」
見覚えのある暗器が、腕に絡まる。まさか、待ち伏せ…？
「スパルトス、彼を。」
スパルトスと呼ばれた男が、近づいてくる。腕が使えなければ魔法も使えない。
不覚だった。手も足も出ない。
「………っ、くそ野郎め。」
無駄なあがきだが、ジタバタしてみた。効いてはいない。
ガサ、と音がする足元をなんとなくみてみる。芝生だ。
芝生。少し短いけど、草が生い茂っている。辺りを見渡せば、塔でほぼ見えないけど、花もちらほら咲いている。
……そうだ、草がある。それだけでいい。
腕じゃなくていい。拳だけでもいい。
指に、力を込めていく。ゆっくり、ゆっくり。
「おにいさんの、ソレ。」
余裕なんてないけど、余裕ぶった顔をする。
「俺なら、もっと上手に扱えるぜ？」
無数の蔓を作り出す。だんだん、服の上から巻かれていく。
男の手はまだ解けない、暗器も解かれていない。
失敗するかもしれないけど、大丈夫だと心の中で信じる。
焼ける用な熱さが、蔓を通して伝わる。
一瞬で燃えてしまうかもしれないけど、一か八か。
高い建物に、右手の蔓を引っ掛ける、左手で、男の手から逃げ出した。
問題は暗器だ。
さて、どうしようか
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ふぇみり - 凄く面白いです!!更新頑張って下さい!! (2016年10月13日 19時) (
レス) id: c932bc428c (このIDを非表示/違反報告)
スイショウ(プロフ) - はじめまして。お気に入り登録させていただきました（＾ω＾）更新頑張ってください (2016年10月9日 12時) (レス) id: 682e32bdcb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れんと x他1人 | 作成日時：2016年9月10日 11時
