第10話 ページ12
「お前、暗殺者なんだ。」
ジャーファルおにいさんに指を指している。ギギギ、と力が強くなった。でも、おにいさんの話は止まらない。
「ま、重要なのはそこじゃないけど。……それ、眷属器？」
「………そうだと言ったら、貴様はどうするつもりだ。」
「どうって………どうしようかなぁ？」
痛くないと言った様子でニコニコと考え始めたおにいさん。緊張が走る。
「そうだなぁ………、」
パチ、と焚き火をした時みたいな音が聞こえる。…それに、ルフが言っている。危険だと。
でも、声が出せない。震えてしまってるんだ。僕はなんて情けないマギなんだろう。
「ジャーファル、離れろ！」
シンドバッドおじさんが、ジャーファルおにいさんにそう言う。急いで離れるおにいさんは、自分の眷属器を無事か確かめるために見た。
「流石、オウサマだよねえ。震えて声が出せなかったマギとは大違い。」
こちらを見て、ニヤニヤとする。何も言い返せなかった。
「さて、俺を解放してくれたことに感謝するよ。オウサマ？」
そう言って、彼は窓に触る。ルフが集まって行くのが遠目でもわかった。ある程度集まった瞬間、風船が割れるみたいに、一瞬でガラスが割れた。
「サヨナラ、」
破片を拾うおにいさん。僕の方に投げようとしてる…？
危険だ、と思った。でも、遅かったんだ。
「ソロモンの愛し子。」
間に合わない、と目を瞑った。
死を覚悟してた。
でも、
破片は、肩に掠るだけ。アリババくんにも、被害はなかった。シンドバッドさんにも。
「…え？」
目を開けると、彼はいなくなっていた。
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ふぇみり - 凄く面白いです!!更新頑張って下さい!! (2016年10月13日 19時) (
レス) id: c932bc428c (このIDを非表示/違反報告)
スイショウ(プロフ) - はじめまして。お気に入り登録させていただきました（＾ω＾）更新頑張ってください (2016年10月9日 12時) (レス) id: 682e32bdcb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れんと x他1人 | 作成日時：2016年9月10日 11時
