あぁ。 ページ8
ズドッ！ と、重く鈍い音が聞こえて、俺はハッとして顔を上げる。
この音は、俺が仕掛けた悪戯罠が作動……つまり、誰かが引っ掛かったということ。
「何？今の音……離れから？」
隣でぼけーっとしていた光坊も、驚いたように目を点にしていた。
おぉ、まさかこっちも驚かせられるとは……今日はついてるな。
そう思いながらも、俺は縁側からぴょんっと飛び降りて、
「あぁ、誰か俺の悪戯に掛かったみたいだ。早いうちに驚き顔を見てくる！」
早口にそう言うなり、俺はダッと離れの方へ走っていく。
「また…え、ちょっと！」
呆気に取られたような光坊の顔ににやりと笑いかけた。
あの音、そして離れといえば……落とし穴か。
かなり怪しい仕掛けだったから、バレバレで誰も引っ掛からないかと思っていたから、少し驚きだ。
……俺を驚かすのはどこの誰だろうか？
思った通りに、庭に開いた大穴を見て……
思わず俺は、にやり、と、悪戯心満々に笑わずにはいられなかった。
自分が落ちないような距離に膝を着いて、上からひょこりと中を覗いて見る。
そこに尻餅を着いて、茫然とした顔で上を見ていた……
俺の、見知らぬ人。
何が何だか分からない、といっているような黒い瞳が、バッチリと俺を見た。
さっきまでの悪戯心も何処へ＿＿＿＿
俺はサァッ…と冷めていって、心身共に、氷り付いた。
「……審神、者…」
自分の口から漏れた声が、情けなく小さくて、掠れていた。
同様に揺れる瞳は、たぶん、向こうもこっちも同じ。
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れんり(プロフ) - 燐−Rin−さん» 本当、だッ！！ご指摘ありがとうございます(ごめんよまんばちゃん…)！嬉しいお言葉もありがとうございますッ。とても励みになります！ (2017年7月23日 8時) (
レス) id: e682cb1174 (このIDを非表示/違反報告)
燐−Rin−(プロフ) - コメント失礼しますぅぅぅ内容が濃くてとてもハマりました！ それと、国広の山姥切の【婆】ではなく、【姥】です！失礼しました！ (2017年7月22日 23時) (レス) id: 775928a73b (このIDを非表示/違反報告)
れんり(プロフ) - はせべまゆさん» コメントありがとう……でも何故二回もしたんですか(笑)絶対笑っているでしょう、ちゃんと読んでる？(訳:別に読んで欲しいとか、嬉しいとか思ってないし) (2017年7月17日 21時) (レス) id: e682cb1174 (このIDを非表示/違反報告)
はせべまゆ - 素晴らしすぎる (2017年7月17日 20時) (レス) id: bb40afa781 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 素晴らしい (2017年7月17日 20時) (レス) id: bb40afa781 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れんり | 作成日時：2017年6月30日 17時
