あい。 ページ29
“それ”が起きたのは、処理しなければならない書類の半分を片付けた時だった。
「主さま、そろそろ一旦お休みしましょう！」
刀剣保護の契約書を最後まで書き終えて、ペンを持つ手をグルグル回した私に、こんのすけがそう言った。
右手首は手首はゴキゴキ鳴って、首や肩を回してみたら、同じ音がした。
「……そう、ですね。区切りもいいですし」
どうやら体が疲れているようだし、休憩しよう。
そう思って、私はそっとペンを置いて背伸びをする。
後ろの畳に手を着いて、背伸びするように体を反って…………
私は、たぶん目と口を大きく開いた。
「んっ！？…ぅぐっ…！？」
思わず声を出そうとして蒸せ、私はガバッと勢い良く起き上がって咳き込む。
「主さま！？！」
突然の出来事に、こんのすけがとても驚いて私の元へ跳んできた。
蒸せ続ける私の背後で、タンッ…と畳に足を着くような音。
「いい驚きっぷりだな、きみ。……って、大丈夫か？」
面白がるような声が、私を見て心配するようなものに変わった。
振り向いた私は、後ろに立っていた白を見て、
「…つ、鶴丸さんっ……何で、あんなところに…」
驚きと蒸せが、一周回って笑いになる。
天井の屋根が一枚剥がれていて、そこから人の顔が覗いていたら、
普通は誰だって、驚くだろう。
私が驚いて蒸せ、その後は何故か笑っていることが面白かったのか、
「いやぁ、少し出来心でな……君だって、疲れた心が驚きで吹っ飛んだだろ？」
いっそ清々しい程の楽しそうな笑顔で、嬉々としてそう言った。
確かに疲れは、吹っ飛んだかもしれないけど……
あの時の鶴丸さんの顔は、心臓が止まりそうだった。
あれ…天井に隠れてたってことは……
鶴丸さん、いつから……見てたんだろう？
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れんり(プロフ) - 燐−Rin−さん» 本当、だッ！！ご指摘ありがとうございます(ごめんよまんばちゃん…)！嬉しいお言葉もありがとうございますッ。とても励みになります！ (2017年7月23日 8時) (
レス) id: e682cb1174 (このIDを非表示/違反報告)
燐−Rin−(プロフ) - コメント失礼しますぅぅぅ内容が濃くてとてもハマりました！ それと、国広の山姥切の【婆】ではなく、【姥】です！失礼しました！ (2017年7月22日 23時) (レス) id: 775928a73b (このIDを非表示/違反報告)
れんり(プロフ) - はせべまゆさん» コメントありがとう……でも何故二回もしたんですか(笑)絶対笑っているでしょう、ちゃんと読んでる？(訳:別に読んで欲しいとか、嬉しいとか思ってないし) (2017年7月17日 21時) (レス) id: e682cb1174 (このIDを非表示/違反報告)
はせべまゆ - 素晴らしすぎる (2017年7月17日 20時) (レス) id: bb40afa781 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 素晴らしい (2017年7月17日 20時) (レス) id: bb40afa781 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れんり | 作成日時：2017年6月30日 17時
