5.任務(嘘) ページ6
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『では行ってきますっ!』
「うむ!気をつけるんだぞ!」
炎柱邸で、いつも通り煉獄さんに任務に行く前のご挨拶をする。
煉獄さんはいつもの圧の強いキラキラ笑顔で私の頭を撫でてくれた。
その後炎柱邸を出て振り返れば、今度は手を振ってくれている煉獄さん。
あの感じだと私の姿が完全に見えなくなるまで手を振り続けるつもりのようだ。
これもまたいつも通りである、って事はバレてない。
ふぅっ、と息をついた。
炎柱邸が見えなくなってから、もう一度振り返る。
『……よし大丈夫!!』
煉獄さんの姿がどこにも無い事を確認した私は、瞬間ダッシュで方向転換し走り出した。
目指すは蝶屋敷。
任務に行く前にしのぶさんに用がある。
しかもその事を煉獄さんには絶対にバレてはいけない。
何故なら私は今煉獄さんに大嘘をついているから!
『しのぶさん!ただいま戻りました!』
蝶屋敷につくと、すぐにしのぶさんが出迎えてくれた。
「……あら、思ったより早かったですね」
『ちなみに煉獄さんはいつも通りでした!』
「と言う事はバレてないんですね、バレて叱られれば良かったのに」
『え、い、いやですよ!怒ると怖いのはしのぶさんも知ってますよね?!』
「……知ってますけど、今回はその嘘の内容が内容ですし」
『いいんですっ、お館様には許可もらってるので!怖いもの無しなんですっ』
ふふんっ、と満足げに笑う私に、はぁ、とため息をつくしのぶさん。
これは何言っても聞く耳持たずですね、と言いながら奥の部屋へと消えていく。
どうやら私がしのぶさんに頼んでいたものを持ってきてくれるようだ。
その間私は大人しく待つ事にする。
すると入れ替わりに何処からともなく現れたのが、
「A」
『義勇!怪我は治った?』
「……あぁ。それよりも、」
私と同期の義勇だ。
確か義勇はこの前の錆兎との共同任務で負傷したらしく、と言っても軽い擦り傷らしいけど。
義勇から感じる視線。
本当に行く気か?とでも言いたいのだろう。
私は笑って『勿論!』と返した。
蝶屋敷に居るという事は丁度薬を貰っていたところかな?
義勇が居るなら錆兎も今ここに来ていそうだ。
……義勇はともかく、錆兎に見つかるのは少々まずいので早いとこ出発したい!
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神崎セルザ@新垢2(プロフ) - みゅうさん» 初めまして!苗字は夢主の呼吸の名称と関連づけてるのもあって、申し訳無いのですが固定になりますね……!変換は出来ない設定になっております……! (2021年1月24日 20時) (レス) id: 153d28bbbb (このIDを非表示/違反報告)
みゅう(プロフ) - 初めまして。これから読ませて頂くのですが、苗字の変換は出来ないんでしょうか? (2021年1月20日 21時) (レス) id: e91153c43b (このIDを非表示/違反報告)
神崎セルザ@新垢2(プロフ) - セツさん» ありがとうございます!!もはや私の性癖全部詰め込んだみたいな煉獄さんですが、そう言ってくださると励みになります!笑 頑張ります! (2021年1月17日 21時) (レス) id: 153d28bbbb (このIDを非表示/違反報告)
神崎セルザ@新垢2(プロフ) - 初めましてー!!煉獄さんの本誌でのイケメンっぷりたるや……やばいですよね笑 私の小説の煉獄さんはめちゃくちゃえちえちなドS増し増し煉獄さんですが、お気に召して頂けたなら私も嬉しいです!頑張ります! (2021年1月17日 20時) (レス) id: 153d28bbbb (このIDを非表示/違反報告)
セツ(プロフ) - 面白いです!これからも更新頑張ってください、応援しています! (2021年1月17日 1時) (レス) id: b28a5b6b48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:神崎セルザ@新垢2 | 作成日時:2020年12月5日 18時