44.爆弾発言 ページ45
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そして善逸くんが私に
「俺と結婚しよう!!Aちゃん!!!」
「失礼する!!!Aは居る、か……」
求婚するのとほぼ同じタイミングで、病室のドアが勢い良く開いた。
「あちゃー……」と視線をすぐに私から外す真菰と、溜息をついて頭を抱える錆兎。
炭治郎くんは良く分かっていないのか、首を傾げている。
『あ……っ、と、……え、と……』
私は言うまでもなく視線を泳がせた。
病室の扉を開けたのは、煉獄さんだ。
煉獄さんは私と善逸くんを視界に捉えた瞬間、いつもの笑顔を固まらせる。
……まずい、非常にまずい。
あれ私今どんな状況なんだっけ?
えっと、確か善逸くんに求婚されて、抱き締められてる……
……あれこれ、詰んだのでは??
「……」
怖い怖い怖い怖い!!!
真菰も錆兎も自分は関係無いと目を逸らす中、煉獄さんはいつもの笑顔を保ったまま無言で私と善逸くんに近寄ってくる。
そしてべりっと私から善逸くんを引き剥がした。
「少年!Aを好いた他の女性と間違えたのだな!!誰にでも間違いは良くある事!仕方無い!!今回は目を瞑ろう!!」
『え』
けれど予想に反して煉獄さんは、これは何かの間違いだろうとあまり怒ってはいない。
まぁ確かに、突然求婚なんて話が飛びすぎて、煉獄さんも真に受けないよね、うん。
一先ずほっと胸を撫で下ろした。
の、だが……
「何言ってんの?!つーか誰?!なんだよ横から!!間違いじゃないわ!!Aちゃんとは最終選別の時に結婚しようって約束したんだからな?!」
「……は、?」
『え、待ッ、結婚の約束はしてないよ?!?!』
そんなものは束の間の出来事だった。
善逸くんから間髪入れずに投下される、私と結婚の約束をしたと言う爆弾発言。
待って待って待って、確かに付き合おうねー!とは言われたけど結婚は言われてないよ?!
というかそもそも、約束はどっちもしてない!!
善逸くんにただ一方的に言われただけだよ?!
は?と私の横から地を這うようなめちゃくちゃ低い声が聞こえてきて、焦る私。
冷や汗が止まらない、誰か助けて、
錆兎を見たが一瞬で目を逸らされた。
「……A、話がある」
『さ、さびっ、まこもっ……!!』
「A」
『ひゃ、ひゃいっ?!』
「ついて来なさい」
『は、はははい……』
……え?
私、終わった……?
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神崎セルザ@新垢2(プロフ) - みゅうさん» 初めまして!苗字は夢主の呼吸の名称と関連づけてるのもあって、申し訳無いのですが固定になりますね……!変換は出来ない設定になっております……! (2021年1月24日 20時) (レス) id: 153d28bbbb (このIDを非表示/違反報告)
みゅう(プロフ) - 初めまして。これから読ませて頂くのですが、苗字の変換は出来ないんでしょうか? (2021年1月20日 21時) (レス) id: e91153c43b (このIDを非表示/違反報告)
神崎セルザ@新垢2(プロフ) - セツさん» ありがとうございます!!もはや私の性癖全部詰め込んだみたいな煉獄さんですが、そう言ってくださると励みになります!笑 頑張ります! (2021年1月17日 21時) (レス) id: 153d28bbbb (このIDを非表示/違反報告)
神崎セルザ@新垢2(プロフ) - 初めましてー!!煉獄さんの本誌でのイケメンっぷりたるや……やばいですよね笑 私の小説の煉獄さんはめちゃくちゃえちえちなドS増し増し煉獄さんですが、お気に召して頂けたなら私も嬉しいです!頑張ります! (2021年1月17日 20時) (レス) id: 153d28bbbb (このIDを非表示/違反報告)
セツ(プロフ) - 面白いです!これからも更新頑張ってください、応援しています! (2021年1月17日 1時) (レス) id: b28a5b6b48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:神崎セルザ@新垢2 | 作成日時:2020年12月5日 18時