30.スイッチ ページ31
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煉獄さんの舌が、私の左耳を這う。
空いた片方の手は私の右耳を、スリスリといやらしい手つきで撫でた。
『はぁうぅぅッ、?!』
両耳を一度に攻められ、ビクリと身体が震える。
「どうした、そんなに声を上げて。弱点なんて無いんじゃなかったのか?」
すると耳元でそう囁いた煉獄さんの口角が、一瞬にやりと上がった。
その嗜虐的な笑みに冷や汗が垂れる。
あれ、私もしかして要らない事した……?
慌てて顔を横に向け、なんとか片耳だけでも守る。
両耳は流石に耐えられないけど、片耳だけならまだ!
『こっ、これぐらい呼吸で耐えられますっ!』
意識さえ逸らせばこっちのものだ。
目を瞑って呼吸に集中する。
しかし途中でまたチクリと首辺りに痛みが走って、一瞬で私の集中力は途切れた。
え?と自分の鎖骨辺りを見ればまた所有印が増えている。
しかも凄い見つかりやすい所に!
〜〜ッ!後で恥ずかしい思いをするのは私なんですけど?!
怒ると着物の隙間から侵入してきた手に太ももの内側を撫でられた。
『ひゃあッ?!』また私の口から声が漏れる。
見上げればにこりと、黒い笑みを見せる煉獄さんと目が合った。
「……呼吸が乱れているぞ、ついさっきまで呼吸で耐えられるとか言っていたのは何処の誰だったか。君は最強の柱、なんだろう?この程度出来なくてどうする、集中しろ」
『なっ、ちがッ、!だって煉獄さんがっっ』
「俺が、なんだ?俺はただ鬼を誘き寄せる為に同衾するフリをしているだけだが?Aもそうだろう、あぁそれとも……」
太ももを這っていた手がスッ、と私の下着の上から突然ソコをなぞった。
普段の声量とは比べ物にならない程の酷く落ち着いた低い声が私の耳元で囁かれる。
「……よもや今ここで本当に俺に抱かれたくなった訳じゃないだろうな?」
ふっ、と笑われた。
自分の顔が真っ赤に染まるのが分かる。
『そッ、そんな訳ッ、違いますッ、!』
「の割にはココは湿っているようだがなぁ」
『ッ、!し、知りません!!!』
あれ、いつもの煉獄さんは一体何処へ……?
今私の上で楽しそうに、クツクツと喉を鳴らして笑っているのは……
全く隙の無い言葉攻めに、ただただ私は顔を赤くする事しか出来ない。
あれ、おかしいな、やばいぞ……
いつからこのスイッチが入った……?
いつから夜の加虐思考強めな煉獄さんになった……?
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神崎セルザ@新垢2(プロフ) - みゅうさん» 初めまして!苗字は夢主の呼吸の名称と関連づけてるのもあって、申し訳無いのですが固定になりますね……!変換は出来ない設定になっております……! (2021年1月24日 20時) (レス) id: 153d28bbbb (このIDを非表示/違反報告)
みゅう(プロフ) - 初めまして。これから読ませて頂くのですが、苗字の変換は出来ないんでしょうか? (2021年1月20日 21時) (レス) id: e91153c43b (このIDを非表示/違反報告)
神崎セルザ@新垢2(プロフ) - セツさん» ありがとうございます!!もはや私の性癖全部詰め込んだみたいな煉獄さんですが、そう言ってくださると励みになります!笑 頑張ります! (2021年1月17日 21時) (レス) id: 153d28bbbb (このIDを非表示/違反報告)
神崎セルザ@新垢2(プロフ) - 初めましてー!!煉獄さんの本誌でのイケメンっぷりたるや……やばいですよね笑 私の小説の煉獄さんはめちゃくちゃえちえちなドS増し増し煉獄さんですが、お気に召して頂けたなら私も嬉しいです!頑張ります! (2021年1月17日 20時) (レス) id: 153d28bbbb (このIDを非表示/違反報告)
セツ(プロフ) - 面白いです!これからも更新頑張ってください、応援しています! (2021年1月17日 1時) (レス) id: b28a5b6b48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:神崎セルザ@新垢2 | 作成日時:2020年12月5日 18時