【煉獄杏寿郎】煉獄さんは実はドSなんです【鬼滅の刃】

10.安心する音 ページ11

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えへへへ、とだらしない笑みで見つめられる。



『えっと、君は弱くないと思うよ？』

「え？いやいや、俺物凄く弱いから！！多分もうここで死ぬから！！でも最後に君みたいな可愛い子に出会えて俺すっごく幸せ！！！」

『や、勝手に死なないで？！』



なんてこった、全然話を聞いてくれない。
煉獄さん並みだよ！
私もわりと人の話聞かないけど！！！
……とりあえず、一旦落ち着こう。
この子にはなんとかしてやる気を出してもらわないと！



『そういえば、君の名前は？私は星川A』

「Aちゃんって言うのか！可愛い名前だね！！俺は我妻善逸、気軽に名前で呼んでね！」

『じゃあ善逸くん。あのね、私が今から言う事ちゃんと聞いてね？』

「ん？なになに？」

『善逸くんは強いよ、謙遜しすぎ！絶対にここで死なないから！だから生き残って！それで、生き残ったらまた話そう？ここで死んだら私が困る！私は７日後もまた善逸くんに会いたい！』

「え？！それって告白？！嘘？！俺そんな事言われたら頑張っちゃうよ？！」

『いや告白じゃないけど、頑張って！善逸くんなら出来るよ！！』

「本当？！分かった！！Aちゃんのために俺頑張る！！」



善逸くんの手を握り返して、パワーを送るようにぶんぶんと手を振った。
すると善逸くんはやる気が出たのか、瞳の中にメラメラと炎を灯して私の元から走り去る。



……が、その途中で善逸くんはふと、何かを思い出したように立ち止まって、くるりと私の方を振り返った。



『ん？』

「でもAちゃんは？大丈夫？こんな危険なとこで７日間も」

『あぁ……大丈夫だよ、私は平気だから』



だって鬼殺隊でも一番上の階級、柱ですし。
なんて今は言えないけど。
代わりににこりと笑って手を振ると、善逸くんも振り返してくれた。



「そっか！確かにAちゃんからは平気な音がしてた！他の子は不安や緊張の音だったけど、Aちゃんだけはずっと、なんと言うか安心する音がしたから！……なんでかな？」

『……ん〜、なんでだろうね？鬼殺隊に入ればきっとその音の意味が分かるよ、だから7日後にまたね！』

「……分かった、また！無事生きてたら付き合おうね〜！！！」



……うーん、私、同じ柱に煉獄さんと言う恋人がもう既に居るんだけどな。
まぁいっか！



それに音か、そういや宇随さんも耳がよかったな。
とすると彼は雷系の呼吸だろうか？
また彼に会うのが楽しみだ。



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