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「今日からお前らは高校を旅立つけど、俺はずっとお前らの先生であり続けるからな！」
目を真っ赤にしてそういう先生。
そんなに熱い人じゃなかったのに。
あぁあーー、今日で最後か、
結構、良かったな。
窓際の席、隣には怜央くんがいて。
外に目を向けると、満開の桜の木
この景色も
うざったかった先生の言葉も、
見えづらかった黒板も
鼻をすする音が響くこの教室も、
全部、ぜんぶぜんぶ
今日で最後なんだ。
考えただけで鼻の奥がツンとなって
目頭が熱くなる
正直いって、私のこの先の未来は不安しかないし
離れたくないな、って
よく良く考えれば、いい所だったんじゃないか、って
そう思えた。
寂しくなって隣に目を向ける
ふっと怜央くんと目が合って
案の定、怜央くんの目は真っ赤で。
「最後だね？」
なんて、らしくない言葉をかける
「最後だね。」
こくんと頷いて、怜央くんはそう言った。
「結衣？」
「ん？」
「この学校は最後でも、俺らは最後じゃないよ」
笑いながらでそんな事言うから
いろんな感情がごちゃまぜになって泣きたくなって
「そうだね」
そう言ってわたしも、笑い返した
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作者名：柿ピー永瀬 | 作成日時：2017年4月5日 15時
